アビームコンサルティングは、シンガポールのITサービス企業Optimum Solutionsに資本参加した。アビームとOptimumは2008年に業務提携を結んでおり、今回は25%の資本参加で両社の協業の実効性強化を目指すとしている。
Optimumは、シンガポールを拠点とし、東南アジアを中心に事業展開をしているITサービス企業。約2200人のプロフェッショナルを擁し、金融を中心としたユーザー企業に対し、エンタープライズアプリケーションの導入からビジネスインテリジェンス(BI)などの提供、運用保守サービスまで、企業の成長を支えるITサービスを幅広く提供しているという。
なかでも、欧米系を中心としたグローバル金融機関の東南アジア地域進出支援やシステム構築、同分野で特に多く採用されているグローバルパッケージの導入や日々のオペレーション支援に実績を持ち、これらの顧客と長期的な関係を維持する中でグローバルスタンダードの金融ノウハウを培ってきたとしている。
最近はメガバンクをはじめ、証券や保険、ノンバンクといった日系金融機関の東南アジア地域への進出が加速しており、現地での新規拠点の立ち上げやガバナンスの確立といったビジネスコンサルティング、ビジネスの拡大を支える業務やシステム基盤の整備などへのニーズが高まっており、今回の資本参加はそうしたニーズに応えるのが目的と説明している。
同地域でグローバル金融機関に多様なITサービスを提供しているOptimumに資本参加することで、同地域での金融ITに関するリソースとノウハウの長期的で安定的な確保が可能となるとしている。現地と日本の双方でユーザー企業と緊密に連携しながら、コンサルティングとITのワンストップサービスを提供し、ユーザー企業の利便性をさらに高めるという。
特に、東京都内や近郊にシステムを集約していることが多い日系金融機関の東南アジア拠点のユーザー企業にとって課題だったネットワークレスポンスや現地のビジネス事情に沿ったタイムリーなアプリケーション開発、オンサイトでのサポートに対しても、Optimumの対応力を活用することで、アビームの東南アジアでのケイパビリティを大きく補完することができるとメリットを強調している。
今後は、アビームが保有するノウハウとOptimumが東南アジア地域で培ってきた知見やITサービス力を組み合わせ、日系金融機関の東南アジア圏進出とビジネスの拡大を効果的に支援するための総合コンサルティングサービスを強化していくとしている。