「Windows 10」、ビジネス向けアップデートオプションなどの詳細が明らかに

Mary Jo Foley (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部 川村インターナショナル 2015年06月15日 14時56分

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 「Windows 10」で具現化される「Windows as a Service」(サービスとしてのWindows)という戦略には、さまざまなレイヤが存在している。そして今までのところ同社は、顧客という視点からの詳細を公表していなかった。

 しかし同社は、サービスとしてのWindows 10に関する計画をリセラーパートナーと共有し始めている。筆者は以前に、「Windows 10 Enterprise」の顧客がどのようなオプションを手にできそうかについての記事を執筆している。そして今回、新たに公開された20分のビデオによって、MicrosoftがWindows 10の法人顧客向けに計画している内容に関するより詳しい情報が明らかになった。

 まず、Windows 10のサービス戦略について簡単にまとめておきたい。MicrosoftはWindows 10のポストRTM版として、セキュリティパッチや新機能を3つの異なるブランチ(Windows 10 RTM版の後に継続して提供される「Windows Insider Program(Windowsインサイダープログラム)」のものを数えると4つのブランチ)経由で提供する予定だ。

 最も分かりやすい例から述べてみよう。「Windows 10 Home」のユーザーは「Consumer Branch」(CB)というブランチを使うことになり、Windows 10のセキュリティアップデートと新機能はリリースされ次第、すべてがWindows Update経由でインストールされるようになる。

 同社のサービス戦略では、Windows Home以外の顧客に対して、より細分化されたオプションが用意されている。「Windows 10 Pro」や「Windows 10 Education」「Windows 10 Enterprise」では「Current Branch for Business」(CBB)というブランチを選択することもでき、セキュリティパッチを迅速に適用しながらも、新機能の導入を一定期間だけ延期することができる。そしてWindows 10 Enterpriseの顧客にはさらに豊富な選択肢が用意されている(つまりCBとCBB、「Long-Term Servicing Branch」(LTSB)だ)。LTSBを選択したユーザーは、所有しているWindows 10機器への新機能の導入を、最長10年間延期できるようになる。

 筆者の情報筋は以前、CBBを選択したWindows 10ユーザーであっても、新機能の導入を無期限に延期することはできないと述べていた。またこの情報筋は、CBBを選択しているユーザーが一定期間以降も新機能の導入を延期しようとした場合、セキュリティアップデートを入手できないようにする計画だとも述べていた。

 Microsoftの計画は実際に、この情報筋の話通りに進んでいるようだ。Windows IT Proサイトで公開されている「Staying Current with Windows」というビデオのなかで、そのことが明確に語られている。


 プレゼンテーションを行ったWindows担当シニア・プロダクト・マーケティング・マネージャーのHelen Harmetz氏によると、CBBを利用するWindows 10 Pro、Windows 10 Education、Windows 10 Enterpriseユーザーは、新機能の有効性がコンシューマー市場で実証された4カ月後、Windows Updateに接続したマシン上でそれらの機能を自動的に受け取ることになるという。「Windows Server Update Services」(WSUS)に接続しているWindows 10ビジネスユーザーに対しては、8カ月後に新機能が配信される。

 CBBの条件の下、管理者はこれらのWindows 10新機能の配信を一定期間スキップするオプションを利用できる。しかし、Microsoftがその次の新機能セットの配信を開始したら、管理者はWSUSに接続したWindows 10ユーザーに対して、一旦スキップした新機能を配信しなければならない、とHarmetz氏は再販業者に述べた。同氏によると、それを実行しなかった場合、次のセキュリティアップデート群を受け取ることができないという。

 さらに、一部のマシン/ユーザーにLTSBを利用させることを選んだEnterpriseユーザーに対して、Microsoftは興味深い、気の利いたオプションを新たに用意している。同社は「2~3年」ごとに刷新されたLTSBスナップショットビルドを公開し、それらのユーザーに提供する予定だ。つまり、管理者が新機能の組み込まれた新ビルドをLTSBのユーザーに提供する決定を下せば、LTSBのユーザーでも定期的に新ビルドを受け取ることができるオプションがあるということだ。

 Microsoftは、LTSBを利用するWindows 10ユーザーは比較的少数にとどまると予想(期待と言うべきかもしれない)している。同社はITプロフェッショナル/管理者に対して、LTSBはミッションクリティカルなシステム限定のものと考えるように奨励している。基本的に機能が固定されているが、セキュリティフィックスを含むアップデートが定期的に提供されるという点で、LTSBはWindows 10を「『Windows 7 SP1』のように」扱う、とHarmetz氏は述べている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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