Wixは2年前にオフィスを開設した際、政府の支援を受けている。「リトアニアのテクノロジ業界エコシステムを成長させようという強力な取り組みには感心している」とZohar氏は言う。
同社はIT関連企業が今後も政府の支援を受けられることを念頭に、リトアニアのチームをさらに拡大する計画だという。国外企業を引きつけるには、労働力人口を増やすための投資とともに、さらに国際的な企業に受け入れられやすい国にするための取り組みが必要だ。
「チャンスは途方もなく大きく、リトアニアは今後も成長を続けるだろう。この国は近い将来、世界的なテクノロジ業界のハブとして知られるようになるはずだ」(Zohar氏)
熱意あるスタートアップ企業
リトアニアの人々は、スタートアップ企業を発展させようと努力しており、このトレンドは同国がテクノロジに強いという評判を一層高めるかもしれない。リトアニアのビジネス環境は、2014年に4600万ユーロの投資を呼び込んだが、これは前年比で35%の増加だ。TrackDuckのCEOであるEdmundas Balcikonis氏は、「このコミュニティには、テクノロジに強い人材、資金、あらゆる関係者からの支援が豊富にある」と話す。
スタートアップ企業の多くはヴィリニュスに集まっているが、カウナスやその他いくつかの都市も、起業家に対する魅力を高めつつある。Balcikonis氏は、アクセラレータ―や、「LOGIN」や「Silicon Valley Comes to the Baltics」などのイベントが、自らビジネスを立ち上げようとする人たちの助けになっていると述べている。
成功事例も出てきた。古着のためのプラットフォームを運営するVintedは、2014年に2000万ユーロを獲得したし、YPlanの「tonight's going out app」も2014年に複数の投資機関から合計2100万ユーロの資金を調達した。
Balcikonis氏によれば、リトアニアの成功しているスタートアップ企業の約4分の3は、資金調達を容易にするため、ロンドンかサンフランシスコに本社を構えることになるという。「しかし、それらの企業の99%は、開発と運用の大半をリトアニアに残す」(Balcikonis氏)
Enterprise Lithuaniaが実施した調査によれば、スタートアップ企業を取り巻く環境は、もはや学生や新卒学生の遊び場ではなくなっている。2014年の創業者の平均年齢は31歳であり、学士、修士、または博士の学位を持つ起業家の数は2倍になった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。