SAPジャパンは7月1日、日本におけるIoTの活用やインダストリー4.0の実現を支援する協同研究開発施設「SAP Industry 4.0 Co-Innovation Center powered by COIL (Co-Innovation Lab) Tokyo」を開設したと発表した。
ドイツ政府が推進する国家プロジェクトであるインダストリー4.0は、IoTを活用し、産官学の連携でものづくりを革新するものとして注目を集める。ドイツ企業としてSAPは、インダストリー4.0を推進する立場にある。また、米インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)にも加盟している。
新たに開設したSAP Industry 4.0 Co-Innovation Center powered by COIL Tokyoでは、SAPの実績を背景に、世界最先端の取り組み事例を顧客と共有するとともに、パートナーとも協業し、市場や業界特有の要件に適した製品やサービスを提供することで、さまざまな業界を革新するための協同研究開発に取り組むという。
同施設は、ドイツ本社の研究開発拠点の直轄組織「Co-Innovation Lab Tokyo(COIL Tokyo)」内に開設され、小規模なチームであるものの、バイリンガルのシニアスタッフを擁するという。日本におけるIoTとインダストリー4.0のCo-Innovationに関するゲートウェイとして、パートナーや顧客に対してSAP本社のあるドイツや各国の開発拠点、およびSAPジャパンとの架け橋となるとしている。
このため、IoTを活用したイノベーションに取り組む日本の企業に、IoTとインダストリー4.0に関する最新動向や先進的なソフトウェア開発事例などをいち早く紹介できる。また、COILパートナーのエコシステムを活用して実際のソリューション開発におけるPoC(Proof of Concept:機能検証)も迅速化できるほか、海外で展開する他のCOILと連携して、グローバル市場を意識したCo-Innovationプロジェクトも実施できる。