オープンソースのクラウド基盤技術「OpenStack」の開発母体である非営利団体OpenStack Foundationは米国時間7月16日、Googleが企業スポンサーとして参加することを発表した。「Kubernetes」などのコンテナ管理技術の統合などの取り組みを行い、ハイブリッドクラウドのトレンドを加速させる。
OpenStackはRackspaceと米航空宇宙局(NASA)がスタートしたオープンソースのIaaS構築のための基盤技術。取り組みの母体組織となるOpenStack Foundationは2012年に設立され、世界150以上の国から500社近い企業、2万3000人以上の個人が支援しているという。
OpenStack Foundationのスポンサーは年50万ドル以上を出資するプラチナを最上位に、ゴールド、企業スポンサーの3種類に分かれており、Googleは企業スポンサーとして出資する。企業スポンサーはスタートアップの場合年1万ドル、既存企業は年2万5000ドルを支払うことになっている。
Googleは2015年初から、OpenStackアプリケーションのカタログ「Murano」、コンテナ技術をサービスとして提供する「Magnum」といったOpenStackのプロジェクトに参加しており、自社が開発したコンテナアプリケーション管理のKubernetesをオープンソースとして公開している。今回OpenStack Foundationの企業スポンサーとなることでOpenStackにおける取り組みを拡大し、Kubernetesの統合を進めるとしている。
Googleは自社ブログで、ハイブリッドクラウドとコンテナを2大トレンドと位置づけ、OpenStack Foundationに参加することで「コンテナネイティブのパターンがエンタープライズ向けの開発者にとって選択肢の1つとなること、パブリッククラウドとプライベートクラウドの相互運用性を改善することを期待する」と述べている。
Googleは先に、OpenStackベンダーのMirantisとKubernetesのOpenStack統合計画を明らかにしていた。