多数のクラウドストレージサービスにファイル侵害やマルウェア感染の恐れ--研究者

Zack Whittaker (ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部 2015年08月07日 13時11分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ラスベガスで開催されたBlack Hatカンファレンスで米国時間8月5日、セキュリティ企業Impervaが新たな研究結果を発表した。それによると、「man-in-the-cloud」攻撃によってユーザーが気付かないうちにクラウドベースのファイルが盗まれ、マルウェアにも感染させられてしまう恐れがあるという。

 この攻撃は従来型の中間者攻撃(MITM攻撃)とは異なる。MITM攻撃は2つのサーバまたはユーザーの間でやり取りされるデータを悪用するもの。新たな攻撃は、Google、Box、Microsoft、Dropboxのサービスを含む、多くのファイル同期サービスの仕組みに存在する脆弱性を悪用する。

 これは消費者だけではなく、企業にとっても問題だ。企業は顧客や自社に関する機密情報を共有するのに、クラウドベースのサービスを利用することが増えている。

 Impervaの報告書によると、一部のケースでは「この種の侵害からアカウントを復旧させることは必ずしも可能ではない」という。

 この攻撃は、パスワードトークンを盗むことで実施される。パスワードトークンはユーザーのデバイス上に利便性のために保存されている小さなファイルだ(これによりユーザーは毎回パスワードを入力しなくても済む)。トークンが取得されると、フィッシング攻撃またはドライブバイダウンロード攻撃によって、攻撃者がアカウント所有者であるかのように新しいマシンに誤認識させるのに使うことが可能となる。その後、攻撃者はファイルにアクセスしてこれを盗み、マルウェアやランサムウェアを被害者のクラウドフォルダに追加して、さらなる攻撃に利用することもできてしまう。

 さらに悪いことに、アカウント所有者にできることはほとんどない。トークンはユーザーのデバイスにひも付けられているため、アカウントのパスワードを変更しても攻撃者を排除できないからだ。

 多くのサービスでは2要素認証や、認証されていないアクセスが検知されると通知するサービスを提供しているが、多くの人はこうした通知を無視するか、何も対応しないことを選択してしまうのだという。

 Dropboxはコメントを拒否した。Googleはコメントを求める電子メールに返信しなかった。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
IT部門の苦悩
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]