携帯端末用ICなど産業分野が伸びる--リコー1Q決算

大河原克行 2015年08月10日 11時07分

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 リコーは、2015年度第1四半期連結業績(2015年4月~6月)を発表した。

 売上高は前年同期比6.4%増の5391億円、営業利益は23.9%減の206億円、税引前利益は12.9%減の143億円、当期純利益は13.9%減の129億円となった。

 リコーの常務執行役員を務める瀬川大介氏は「円安が増収増益効果につながっている」と話す。為替の影響を除くと売上高は1.2%増。伸ばすべき重点領域としているカラーMFPやプロダクションプリンティング(PP)、海外ITサービス、産業分野の売上高が拡大している。

リコー 常務執行役員の瀬川大介氏
リコー 常務執行役員の瀬川大介氏

 だが、製品拡販を積極的に進めたこと、成長のための体制拡大費用の増加、ハードウェアの粗利率の悪化によって、減益となった。第1四半期は営業利益においては、計画に対して70億円の未達ではあったが、市場での稼働台数は着実に増加しており、ノンハードも継続改善を見込んでいる。

 また、「産業分野においても利益回復が進んでいる。通期利益見通しは変更しない」とした。減益要因として、販売・モデルミックスで63億円の減少としており、前年同期からの減益分の64億円に匹敵する。

 セグメント別では、画像&ソリューション分野の売上高は前年同期比1.3%増の4814億円、営業利益は19.4%減の319億円。そのうち、オフィスイメージングの売上高は0.5%減の3613億円。プロダクションプリンティングの売上高は11.8%増の507億円。ネットワークシステムソリューションの売上高は4.2%増の694億円となった。

 主要製品およびサービス別の売上高は、MFP(マルチファンクションプリンタ)では、モノクロが前年同期比15%減、カラーが3%増。LP(レーザープリンタ)は、モノクロが17%増、カラーが5%減。カットシートPP(プロダクションプリンティング)はモノクロが1%減、カラーが26%増となった。サービス事業は8%増になったという。

 「戦略的に伸ばしたいと考えているところが伸びている。オフィスイメージングは、円安の影響に加えて、MFPのカラー機や、プリンターの関連消耗品が国内外ともに好調に推移。MFPは全世界は大きく伸ばしており、シェアも上昇している」と指摘した。

 プロダクションプリンティングは、カットシートのカラー機が欧州での成長を中心に、国内外ともに伸びている。新製品投入効果があり、特にカラーのハイエンド機の一部では、納品待ちの顧客もいるという。関連消耗品やサービスなどの売り上げも増えている。

 また、ネットワークシステムソリューションは、2014年のPCを中心としたIT特需の反動があったものの、海外では欧州での買収効果や、インドにおける郵便事業や、金融サービスに関わる業務の電子化などがプラスに寄与。「日本の減収をアジア、欧州でカバーした」(同)。

 また、「ノンハードは前年割れが続いているが、下期からはプラスに転じるものと期待している」と述べた。

産業分野は好調

 一方、産業分野の売上高は8.1%増の310億円、営業利益は163.6%増の29億円。サーマル事業やインクジェット事業が増加した。

 「増収基調が続いており、営業利益率も8.6%。確実に利益を確保しており、底堅い。いる。海外における食品ラベル需要が好調。携帯端末用ICへの需要も堅調である。産業分野における成長は一過性ではなく、これまでに積み上げてきたものが成果につながっている」と、継続的な成長に対する自信をみせた。

 デジタルカメラなどを含む、その他分野の売上高は7.6%減の266億円、営業利益は前年同期の11億円の赤字から、4億円の黒字に転換した。売上高の減少は、三愛の事業売却が影響。また、構造改革活動の成果などにより、営業費用を削減したことが影響した。

 「2014年度第4四半期には、デジタルカメラの在庫処理を行い、30億円の赤字を計上したが、第1四半期は、デジタルカメラにおいては、高付加価値の機種に集中する体制が構築でき、全天球カメラのTHETA(シータ)も好調である。利益に貢献しはじめている」と語った。

 地域別では、国内売上高が前年同期比3.1%減の1798億円、海外売上高は11.9%増の3592億円となった。

 「米国は6月からようやく回復しはじめている。また欧州は売り上げが好調。その他地域では2桁成長を遂げている。新興国の販売体制強化にも乗り出している」とした。

 なお、通期の業績見通しは、期初計画では、売上高を2兆4000億円としていたが、これを2兆3200億円へと、800億円下方修正した。前年比7.8%増の成長率となる。

 「リースに関する会計処理方法を変更したものであり、実質的には利益などへの影響はない」と説明した。

 営業利益は前年比20.9%増の1400億円、税引前利益は20.2%増の1350億円、当期純利益は21.1%増の830億円としており、すべて期初見通しを据え置いた。

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