エンタープライズ分野へのさらなる取り組みに期待
Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は米国時間9月29日、Boxの「BoxWorks」カンファレンスで講演を行う予定だ。その20日前に新型iPhoneの発表が期待されるイベントを開催する。
エンタープライズ分野の経験が豊富で、IBMで働いたこともあるCook氏は、次第にAppleが法人分野での優れたプレーヤーであると考えるようになっている。Appleは7月21日、決算発表の電話会議で、同社がUnited AirlinesとのiPadの契約を獲得したことや500以上の企業が顧客として関わっていることを明かした。また、IBMとの提携を通して、日本郵政グループとの大型提携が実現したことに満足しているとCook氏は述べた。
Cook氏は、アプリが法人分野に進出する主要な手段であるとも語っている。
われわれはまた、さまざまな規模の企業がiPadやiPhoneで仕事を変革するのを支援するため、主要なビジネスソフトウェアやソリューションのプロバイダーとの緊密な連携を続けている。こうしたモビリティパートナーは急速に増え、40社を超えている。パートナー各社は、さまざまな業界にわたってiOSの新しい差別化されたソリューションを開発し、顧客の大きな関心を集めている。
アナリストもそのことには気づいている。
Wells FargoのアナリストであるMaynard Um氏はリサーチメモの中で次のように言及している。
CEOのTim Cook氏は9月29日、BoxのBoxWorksカンファレンスで講演を行う予定だ。同カンファレンスの主題は企業向けクラウドサービスである。われわれはこのイベントでAppleの新製品が発表されるとは考えていないが、企業向けイベントにAppleが登場するのは興味深いことであり、エンタープライズ市場に対する同社の関心の高まりを示すものだ。
エンタープライズ分野の販売に関して数字に出そうとしたアナリストはほとんどいないが、Appleは中国での混乱やiPadの売れ行きの鈍化を相殺できるだけのデバイスを販売し、さらに「Apple Watch」に勢いをつけることさえできるかもしれない。
Appleによるこうしたエンタープライズ分野でのすべての動きは、多くの人が「iPad Pro」として予測するものを予感させている。この大型スクリーン搭載タブレットは、購入サイクルを統一したいと考えている組織に訴求するハイブリッドになるとみられている。企業はPCとタブレットの購入サイクルが異なることを望んでいない。Microsoftの「Surface Pro」の人気が高く、2-in-1端末がタブレット市場で最も高い成長率を記録するとみられているのは、そうした現実があるからだ。
Appleもそのエンタープライズ分野の波に乗らなければならない。同社はエンタープライズ分野での野望をより多くの業界に拡大するため、今やCiscoやIBMと提携したのだから。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。