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海外コメンタリー

ビッグデータ分野で相次ぐ買収--その背景を読み解く

Andrew Brust (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2015-10-21 06:00

 ビジネスインテリジェンスを扱うフランスのスタートアップBIME Analyticsは10月13日、クラウドベースの顧客サービスプラットフォーム企業であるZendeskに買収されたと発表した。その1日後には、ビッグデータとメインフレーム技術を手掛けるSyncsortが、Clearlake Capitalに買収されたことを発表している。またその1週間前には、IBMがビッグデータストレージプロバイダーであるCleversafeを買収するという発表があった。

 短期間に多くの買収が発表された形になったが、これらは2014年の初めからビッグデータ市場で進んでいる一連の買収劇のごく一部に過ぎない。この記事では、これらの買収を並べて分類し、整理してみたい。これは次に起きる買収を予想するのに役立つだろう。しかし、まだ買収されていない企業に起こる可能性のあるシナリオのリストを作ることの方が重要かも知れない。このリストは、そうした企業の顧客や見込み客にとっては有益なはずだ。

TeradataはHadapt、Revelytix、RainStorを相次いで買収、DlauderaはGazzangを獲得

 買収の理由としてもっともよくあるパターンは、この分野の大企業が、自ら構築するのではなく、買ってしまうことを決断したというケースだ。Teradataが2014年7月にHadoopを使ったデータウェアハウスマッシュアップのパイオニアであるHadaptと、ビッグデータ情報管理サービスのRevelytixを買収し、12月に高圧縮ストレージベンダーのRainStorを買収したのは、これに当てはまる。これらの3つのケースは、主流となっているデータ管理・ストレージ技術とHadoopを組み合わせようとする企業をTeradataが選んだものだ。最先端のデータウェアハウス企業としては、合理的な選択と言える。

 ビッグデータ市場におけるTeradataのパートナー企業の1つであるClouderaも、いくつかの買収を行っている。同社はビッグデータ分野のセキュリティ企業であるGazzangを買収したが、これは明らかに同社のHadoopディストリビューションをエンタープライズ市場に広げるためのテコ入れだ。Hadoopを本当に収益化するためには、どうしてもエンタープライズ顧客が必要となる。

IBMがCloudantとCleversafeで自社クラウドを強化、MicrosoftもRevolution Analyticsで同様の動き

 ビッグデータ市場の企業がエンタープライズ顧客の信用を欲しているのと同じように、エンタープライズソフトウェア企業は、顧客にアナリティクス製品の導入を真剣に検討してもらうことを望んでいる。Microsoftは4月にRevolution Analyticsを買収したが、これは同社のリレーショナルデータベース製品と巨大化し続けているクラウドデータプラットフォームに、また1つオープンソース技術(この場合はR言語)を取り込むことが目的だったのは明らかだ。同社は同時に、この買収でその統合のために必要な専門性も獲得した。

 クラウドと言えば、IBMがNoSQLベンダーであるCloudantを2014年に買収したときも、同社と(IBMが2013年に買収した)Softlayerクラウドグループを統合する形で契約を結んでいる。IBMのCleversafe買収もまた、同社のクラウドプラットフォームを強化するのが狙いだった。しかし、Cleversafeの分散ストレージメカニズムは興味深い形でHadoopとマッシュアップされており、Hadoopのファイルシステムで使われている「名前ノード」に、アクティブなノードが1つしかないこと原因で生じる脆弱性を回避できる。この点で、ビッグデータと関わりが深い買収であるとも言える。

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