Microsoftは米国時間10月29日、同社のブログ(SQL Server Blog)で、「われわれのビジネスインテリジェンス(BI)プラットフォームを用いて数十億規模のユーザーを支援する」ことが同社の目標だと記した。
「Microsoft Business Intelligence - our reporting roadmap」(MicrosoftのBI--レポート関連のロードマップ)と題した同投稿でMicrosoftは、この目標を達成するために、オンプレミス環境やクラウド環境、ハイブリッド環境内で使用できるレポートのコンテンツタイプの標準化に取り組んでいると述べている。そして当面は、次の4つのレポート形式に重点を置くという。
- ページ分割されたレポート:「Microsoft SQL Server Report Builder」や「Microsoft SQL Server Data Tools」を用いて作成されるレポート
- インタラクティブレポート:「Microsoft Power BI Desktop」を用いて作成されるレポート
- モバイルレポート:同社の「Datazen」技術を用いて作成されるレポート
- 分析レポートおよび図表:「Microsoft Excel」を用いて作成されるレポート
同社は「Microsoft SQL Server Reporting Services(SSRS)」を「BIレポート作成のためのオンプレミス向けソリューション」と位置付けている。同社は「Microsoft SQL Server 2016」(2016年にリリース予定であり、現在「Community Technology Preview(CTP)3」が利用可能)で、SSRSを用いたモバイルレポートのサポートを追加する計画だ。
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BIレポート作成のためのクラウド向けソリューションは「Microsoft Power BI」となる。同社によると、「将来的」にはSQL Server 2016向けにPower BI Desktopのレポート作成機能を追加する計画だという。
同ブログによると、ユーザーがオンプレミス環境でSSRSを用いるか、クラウド環境でPower BIを用いるか、両者を組み合わせて運用するかにかかわらず、すべてのレポートタイプをサポートする単一のモバイルアプリを、「Microsoft Windows」や「iOS」「Android」を搭載した機器向けに提供する計画だという。
要するに同社によると、MicrosoftのBIプラットフォームを通じて、すべてのツールに一貫性を持たせることが目標なのだという。
Microsoftが今回ブログに投稿したレポート関連のロードマップは、同社が10月27~30日に開催した、SQL ServerとBIに関するプロフェッショナル向けのカンファレンス「PASS Summit 2015」で発表した内容の1つでしかない。
また、同ブログへの10月28日付の投稿で、「SQL Server R Services」を組み込んだSQL Server 2016 CTP3とともに、「Azure Data Lake Store」と「Azure Data Lake Analytics」のプレビューが利用可能になったと発表されていた。さらに、「Azure SQL Database」におけるインメモリ型のOLTP機能のプレビューや、リアルタイムでの「Operational Analytics」機能も利用可能になったという発表もなされていた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。