Microsoftは米国時間11月12日、「Windows 10」に対して初めてとなるメジャーアップデートの提供を開始した。同社はこのアップデートによって、「Windows 7」からアップグレードするユーザーに素晴らしいものがもたらされるとともに、ビジネスユーザーに重要な新機能が提供されると約束している。
今回のアップデートによって、パフォーマンスと安定性が向上するとともに、法人向けの注目に値する新機能がもたらされる。
このアップデートは、ユーザーによってはファイルサイズが4Gバイト弱にもなる巨大なものだ。しかしこれを適用したWindows 10の起動時間は、Windows 7に比べて大幅に短くなるとMicrosoftは述べている。
同社はサードパーティーからの報告を引用し、この最新アップデートを適用したWindows 10マシンは、Windows 7を稼働させている場合に比べると起動が最大30%高速化すると主張している。
MicrosoftでWindowsプロダクトマーケティング担当ゼネラルマネージャーを務めるJeremy Korst氏は、「このアップデートには、エクスペリエンスのさらなる向上を目的として、見えないところで数多くの改善が盛り込まれている」と述べている。
この発言は、Windows 7ユーザーや「Windows 8.1」ユーザーにWindows 10への無料アップグレードを利用してもらうために同社が積極的に展開しているキャンペーンの一環と言えるだろう。
Windows 10のアクティベーション数がいち早く1億1000万件を超えたなか、同社はさらなる普及を目指し、2016年からはWindows 7マシンとWindows 8.1マシンのほとんどで、Windows 10が自動的にインストールされるようにするとの決定を下した。
「自動的に」と言っても、インストールの際にはユーザーによる同意が必要となる。そしてKorst氏によると、同意しない場合には「一定期間、アップグレードを遅らせることが可能になる」という。
ユーザーがアップグレードをどの程度遅らせることができるかについてKorst氏は明確に述べなかったが、Windows 10にアップグレードしたが気に入らなかったという場合には、31日以内であれば以前のバージョンのWindowsに戻せると付け加えた。
「このプロセスを通じてユーザーからのフィードバックを取り込んでいく。その目的は、アップグレードをさらに容易に実施できるようにするというものだ」(Korst氏)