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クラウドで切り拓け〝超ローカル新聞〟の未来--岩手・東海新報 - (page 4)

構成・取材 怒賀新也(編集部)

2016-01-03 07:30

電子新聞システムに初挑戦

(テラソリューション/葛西ちひろ)

 株式会社テラソリューションは、もともと物流・販売管理関連のシステム開発を得意とする会社ですが、その経験を生かしてネット通販業務のトータル管理システム開発や、看護支援システムの受託開発を行っています。

 HLNプロジェクトへの参画は、こうした業務の中でお付き合いがあったマルマンコンピュータサービスを通じて話がきました。電子新聞を作ること自体、プロジェクトのメンバー企業全社にとって初の試み。弊社はシステム構築を請け負いましたが、開発は常に手探り状態でした。例えば「使いやすい管理画面をどう提供したらいいか」といった点です。

テラソリューション/葛西ちひろ氏
テラソリューション/葛西ちひろ氏

 電子新聞システムはあくまでも容れ物。重要なのはお客様(東海新報社)が作成するコンテンツであり、毎日の更新はお客様自身に行っていただくことになります。

 しかし、記事のテキストデータを管理画面に登録し、写真を追加してレイアウトを整える作業は、PC操作に慣れている方にとってもそれなりの手間がかかります。電子化に伴う作業量の増加は通常業務も圧迫するため、いかにして新聞社側の運用負担を減らすかが大きな課題でした。

 そこで重視したのは「見た目の分かりやすさ」と「操作性」です。ウェブコンテンツの作成に不慣れな方でも〝直感的〟に操作できるような管理画面を提供することで、作業負担を軽減し、日々の更新、サイト運用をスムーズに行っていただけるよう考慮しました。

 試行錯誤を繰り返すうちにシステム要件の追加・変更要求はかなりの数になりましたが、それらすべては電子新聞の機能にフィードバックされ、結果としてより良いシステムの開発につながったと自負しています。先方から「こんなことができないだろうか?」と新たにご要望をいただいた際には、きめ細かいカスタマイズで対応することも可能です。

「紙の電子化」以上の価値を

 電子新聞の特徴としては、その「拡張性の高さ」が挙げられます。紙の新聞には物理的な制限(紙面スペース)がありますが、電子新聞にはそれが無いため、大げさに言えばいくらでも掲載情報を増やすことができます。

 東海新報電子新聞においても、まずは過去の全記事の電子化というところからスタートし、さらに動画配信や連載記事のアーカイブ化など、電子新聞独自コンテンツの提供も始まっています。

動画コンテンツを積極的に導入
動画コンテンツを積極的に導入

 情報は蓄積されることでさらに価値を増していくものなので、5年後、10年後に、それまで電子新聞に積み重ねられた情報から、新たな価値が生まれる可能性があります。

 電子新聞化を、「読む手段が『紙』から『PC・スマホ』に変化した」とだけとらえるのではなく、新聞のニュースを中心とした全く新しい「地域の総合メディア」と考えれば、さらに発展していくのではないかと思います。

 HLNプロジェクトの目的は、地域に〝超密着〟した地域紙が存続していくために、新しい新聞の形を提供すること。私たちは「紙の電子化以上の価値」を創造しようとしている東海新報社のお手伝いができればと考えております。さらに、今回開発した電子新聞システムが、地方新聞の未来を切り拓く一助となれば幸いです。

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