Microsoftは米国時間1月4日、データアナリティクス製品の新ファミリとして「Microsoft R Server」の提供を開始したことを発表した。

Tero Alhonen氏のツイートをきっかけにして筆者は、これらの新製品群のリリースを発表しているMSDNのページを見つけることができた。
今回新たに提供が開始されたのは以下の製品だ(いずれも英語版)。
- 「Microsoft R Server for Hadoop on Red Hat(x64)」
- 「Microsoft R Server for Teradata DB(x64)」
- 「Microsoft R Server for Red Hat Linux(x64)」
- 「Microsoft R Server for SUSE Linux(x64)」
- 「RRE for Windows(x64)」(RREはおそらく「Revolution R Enterprise」のことだと考えられる。RREの情報をツイートしてくれたMarko Loukkaanhuhta氏にも感謝する)
以下は、MSDN上に記載されているR Serverの説明だ。
Microsoft R Serverは、高速で費用対効果に優れた、大企業向けの先進的なビッグデータアナリティクスを取り扱うプラットフォームであり、ビッグデータ関連の各種統計や予測モデリング、機械学習機能をサポートしている。また、オープンソースのR言語を搭載するMicrosoft R Serverは、Rスクリプトや関数、CRAN上で公開されているパッケージとの完全な互換性を実現するとともに、探索的データ解析(EDA)やモデル構築、モデル配備といったさまざまなアナリティクス機能も提供している。
Rは計算機統計用のプログラミング言語だ。Microsoftは2015年4月に、統計計算と予測分析を目的としたR言語のディストリビューションを開発するRevolution Analyticsの買収を完了させている。なお、買収条件は非公開とされた。
Microsoftは同年5月に、「SQL Server 2016」でR言語を直接サポートする計画を発表している。また同年に、Revolution AnalyticsのRディストリビューションを「Microsoft Azure HDInsight」と「Azure Machine Learning」サービスに統合する計画も発表している。
さらにMicrosoftはその際、オープンソースとしてのRの進化をサポートし続けるとともに、LinuxやTeradata、Hadoopを含む複数のプラットフォームをまたがったRevolution Rの商用ディストリビューションに対するサポートも継続していくと述べている。
MSDNのサブスクライバーに向けて提供が開始されたこれらのR Server製品群は、かねてより約束されていたRevolution Rの商用ディストリビューションの名称を変更したものだと筆者は考えている。この点についての確認や、価格といった詳細をMicrosoftに尋ねているものの、本記事執筆時点でまだ回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。