Microsoftは先週、大々的な発表はなかったものの、ビッグデータアナリティクス製品の新ファミリ「Microsoft R Server」をMSDNとDreamSparkのサブスクライバー向けに提供開始した。
米国時間1月12日、Microsoftはこの提供開始と、「Revolution R Enterprise」シリーズをMicrosoft R Serverに改称することを正式に発表した。同社はまた、「Revolution R Open」を「Microsoft R Open」に改称し、無料でダウンロード提供を開始したことも発表した。
Rはビッグデータの統計や予測モデリング、機械学習に使われるプログラミング言語。Microsoftは2015年4月、Rプログラミング言語のディストリビューションを手がけるRevolution Analyticsの買収を完了した。金銭的条件は公表されていない。
さらにMicrosoftは12日、新しい「Microsoft R Server Developer Edition」を同日より無料でダウンロード提供することも発表した。このバージョンにはR Serverの「商用版にある全ての機能」が含まれており、開発者、データサイエンティスト、データベース管理者向けに提供される。
Rの開発者向けバージョンはテストや開発、Rのスクリプトやモデルの作成のためのもの。Microsoftの広報担当によると、Serverソフトウェアはテスト環境や開発環境でしか使うことができないという。先ごろ発表された「Microsoft Data Science Virtual Machine」には、プレインストールされてあらかじめ設定されたバージョンのMicrosoft R Server Developer Editionが搭載される。
Microsoft R Serverのラインアップは以下の通り。
- Microsoft R Server for Hadoop on Red Hat
- Microsoft R Server for Teradata DB
- Microsoft R Server for Red Hat Linux
- Microsoft R Server for SuSE Linux
- Revolution R Enterprise(RRE)for Windows
同社は既に発表していた通り、商用のRディストリビューションを「SQL Server R Services」という形態で「SQL Server 2016」に組み込む予定だ。
MicrosoftはRを「Azure HDInsight」と「Azure Machine Learning」に組み込む取り組みを続ける。また、R Serverを「Azure Marketplace」を通して仮想マシンとして提供する計画だ。さらに今回のブログ記事によると、Microsoftは「R Tools for Visual Studio (RTVS)」を開発中であり、これには「Python Tools for Visual Studio(PTVS)」と同様の機能が搭載される見込みだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。