住友商事は1月18日、NEC、NECネッツエスアイ、モリタ、サンワコムシスエンジニアリングの各社とともに、バングラデシュ民間航空局から、バングラデシュの主要空港向けの航空保安設備納入プロジェクトを受注したと発表した。
バングラデシュの主要4空港(NEC提供)
航空管制システム(NEC提供)
空港保安設備(NEC提供)
プロジェクトは、バングラデシュの主要4空港(ダッカ国際空港、チッタゴン国際空港、ジョソール空港、サイドプール空港)における、航空機誘導と着陸の安全性確保、航空機事故発生時対策、テロリスト対策を目的とするもの。航空管制システムはNEC、その設置をNECネッツエスアイ、空港セキュリティーシステムはサンワコムシスエンジニアリング、空港用消防自動車はモリタからそれぞれ住友商事が調達し、2016年度末の設置完了を予定している。
1億6000万人超の人口を抱えるバングラデシュは、縫製業などを強みに近年では毎年6%を超える経済成長を遂げており、経済成長に伴い、旅客数や貨物量といった航空需要も年々増加している。
一方で主要空港における航空保安設備の老朽化や未整備が大きな課題となっており、バングラデシュ政府は2011年に制定した第6次5カ年計画において、航空保安設備の近代化を主要目標に掲げている。日本政府もバングラデシュの各種インフラ整備の支援に力を入れており、今後4、5年で最大6000億円の政府開発援助を実施することを表明している。
プロジェクトは、この政府開発援助(ODA)の一部を活用するもの。バングラデシュの主要空港における航空保安設備を近代化することによって、同国の航空輸送の効率性、安全性、信頼性の向上に寄与し、物流・観光業の成長に貢献する考えだ。