インテル、第6世代「Core vPro」プロセッサを発表--多要素認証機能も搭載

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2016-01-20 11:00

 Intelは米国時間1月19日、ビジネスの変革やコラボレーションを目的とした、同社の第6世代「Core vPro」プロセッサによるビジネス向け戦略の強化を発表した。そのなかで企業が最も歓迎しているのは、同プロセッサに埋め込まれる多要素認証機能がプレビュー段階に入ったことだ。

 同社のビジネスクライアントプラットフォーム部門のゼネラルマネージャーを務めるTom Garrison氏によると、Core vProプロセッサは、予想を上回る勢いで企業が導入している「Windows 10」との連携を念頭に置いて設計されているという。同氏によるとIntelは当初、企業がWindows 10を大々的に採用するのは2017年か2018年になると予想していたが、実際のところは2016年後半での大量導入が考えられているようだという。

 IntelはWindows 10のこのような普及を後押しにして、職場のアップグレードサイクルにおけるウルトラブックやコラボレーションツールの導入拡大とともに、無線化を推し進める機会が訪れるだろうと考えている。

 しかし、ほとんどのITプロフェッショナルは、プロセッサに搭載されることになる認証ツールの方に興味を抱くはずだ。「Intel Authenticate」は、PIN情報やBluetooth、位置情報や生体認証に至るまでの、ありとあらゆる情報を使って認証を行う。

 また企業の管理者は、位置情報に基づいた認証要素を設定することも可能だ。例えば、従業員がネットワーク接続のあるオフィスにいる場合には、Bluetoothだけで十分だ。一方、従業員が社外にいる場合には生体認証や多要素認証を用いる必要が出てくるかもしれない。なお、Intel Authenticateは「Microsoft Active Directory」やその他のプラグインによってサポートされている。


 Intel Authenticateでは、ユーザー情報や、IT関連のポリシー、認証設定がハードウェア内に埋め込まれている。

 Garrison氏によると、Intel Authenticateは今回の発表時点でプレビュー段階にあり、企業におけるテストも間もなく可能になるという。同氏は「配備は2016年中に開始する予定だ」と述べたうえで、「現在、企業はCoreプロセッサを用いて同機能のプレビューとテストを実施しているところだ」と述べている。

 Intel Authenticateの他に、同社は以下のような点についても説明している。

  • 最新の「Core」やvProにより、メインストリームのノートPC向けのクアッドコアプロセッサとともに、モバイルワークステーション向けの「Xeon」ももたらされる。
  • 「Intel Pro WiDi」といったワイヤレスディスプレイ関係のツールや、「WiGig」といったワイヤレスドッキングツール、「Thunderbolt 3」を使用したUSB 3.1 Type-Cによるドッキング。
  • さまざまなシステムを使ったコラボレーションを可能にする「Intel Unite」テクノロジ。
  • セキュリティやIT運用にまつわるさまざまな作業をハードウェアに埋め込む「Small Business Advantage」プログラム。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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