IBMは米国時間2月4日、現行の「IBM Bluemix」製品の拡充に加えて、新たに4つのクラウド製品を発表した。今回の発表からは、同社の全体戦略における変化が読み取れる。
IBMは同日、Bluemix上で利用可能なビッグデータサービスを拡充したと発表した。このプラットフォーム上では、「開発者やデータ科学者によるクラウド上での開発やデータの移行」を支援するために、このたび新たに発表された4つのサービスを含め、今や25を超えるサービスが利用可能となっている。
IBMは既にデータの準備やモデリングといったプロセスで利用可能なツールを複数用意しているが、今回の発表の一環として同社は以下の4つのクラウドデータサービスを紹介した。
- 「IBM Compose Enterprise」:近代的かつWebスケールのアプリを迅速に開発できるよう、業務使用に耐えられるオープンソースデータベースを自社の専用クラウドサーバ上に、時間をかけずに配備可能にすることで、開発チームを支援するためのマネージドプラットフォーム。
- 「IBM Graph」:オープンソースのグラフコンピューティングフレームワークである「Apache TinkerPop」上に構築された、完全マネージド型のグラフデータベースサービス。Graphを使用することで開発者は、業務に特化したアプリにリアルタイムリコメンデーションや詐欺検知、IoT、ネットワーク分析といった機能を追加するための完全なスタックを入手できる。
- 「IBM Predictive Analytics」:特定製品のユースケースにおいて、データ科学者の助けを借りずに予測できるよう、さまざまなライブラリで提供されているマシンラーニング(機械学習)モデルを自らで簡単にアプリケーションに組み込めるようにするサービス。
- 「IBM Analytics Exchange」:分析目的やアプリケーションへの統合に使用できる、一般公開されている150以上ものデータセットをカタログ化したオープンなデータ交換所。
IBMアナリティクスプラットフォーム及びクラウドデータサービスの最高技術責任者(CTO)Adam Kocoloski氏は、大企業であるか、新興企業であるかにかかわらず、データ活用の方法を模索する必要があると述べた。しかし、どのような場合でも、その実行は簡単ではない。