テルストラとシスコ、新たなSDN製品を発表--クラウドセキュリティなど

Corinne Reichert (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2016-03-09 18:08

 豪通信大手TelstraとCisco Systemsは、クラウドセキュリティとグローバルデータセンター間接続を改善する、ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)とネットワーク機能仮想化(NFV)を使用した3つの製品を発表した。そのうち1つは、すでにベータ版として提供が開始されている。

 第1の製品「Cloud Gateway Protection」は、クラウドサービスやインターネットアクセス、「Next IP」のネットワークなどをサイバー攻撃や不正なアクセスから保護するための仮想セキュリティアプリケーションであり、ベータ版がリリースされた。

 第2の製品である「Internet Virtual Private Network」は、企業がいくつかのサイトで通常のインターネット接続を使用するケースや、モバイルワーカーが同様の接続を使用するケースで、暗号化された安全なネットワークを提供する。3月中にリリースされる予定だ。

 3つ目の製品である「Data Centre Interconnect」は、Telstraのグローバルデータセンター相互接続サービスである「PEN」を拡張し、オーストラリア国内の接続ポイントを追加したもの。PENを使用する法人顧客は、柔軟性の高い契約内容で、オーストラリア内外のデータセンターと直接リンクを設定することができる。両社は2016年内に提供を開始するという。

 両社によれば、この3つの製品はクラウドやマネージドサービスの使われ方や機能を「変革」し、「革命する」という。

 Telstraのグローバル製品およびソリューション担当エグゼクティブディレクターであるPhilip Jones氏は、「SDNとNFVの技術は、ネットワーク上のユーザー体験を再定義するものだ」と述べている。

 「これらの技術を利用し、従来のネットワークの制約を克服できるようになったことで提供されるソフトウェア指向の顧客体験は、すばやく新たなソリューションを生み出し、それらのソリューションに対するコントロールを顧客の手に委ねることを可能にした」(Jones氏)

 Jones氏は、これらの3つの製品は、Telstraが提供する「オンデマンドで機能を提供する単一のセルフサービスポータル」で連結されるとした。今回発表されたSDNおよびNFVを利用したソリューションは、このプラットフォームを通じて提供される。

 クラウド、通信、コラボレーションに関してTelstraと長年協力関係を結んできたCiscoは、今回の取り組みは両社の強みを生かしたものだと述べている。

 Ciscoのサービスプロバイダー事業、製品、ソリューション担当シニアバイスプレジデントであるKelly Ahuja氏は、「ソフトウェアと仮想化は、あらゆる場所の何千もの企業のネットワークと顧客体験を変革する」と述べる。

 「Ciscoのアジャイルで柔軟性が高いソフトウェアプラットフォームを、Telstraの顧客中心的な使いやすい製品ラインと組み合わせることで、業界に対して強いメッセージを送り、未来のネットワークサービスをどのように開発・設計すべきかという明確な例を提供する」(Ahuja氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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