TISは3月15日、EC向け事業を強化するため、マルチ決済サービスを提供するベリトランス、大手モール対応APIのテクマトリックス、小売専門店向けソリューションを提供するITホールディングスグループのクオリカと協業すると発表した。
今回の協業により強化されるEC事業のバックエンド領域(TIS提供)
TISは、これまで培った大手通販業などECサイト構築技術や業務ノウハウをもとに提供するトータルソリューション「RetailCube」を中心に、ECサイト運営企業向けの支援サービスを展開している。
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RetailCubeは、担当者が事業拡大に向けた商品企画やプロモーション企画などに注力できるよう、EC事業の推進をトータルに支援するもの。2000年代初期のEC黎明期から、百貨店のギフトECサイトや家電メーカーの商品ダイレクトショップなど、数多くのECサイトを構築してきたTISのノウハウを生かし、企業をトータルに支援する。
TISは2012年から総合的なデジタルマーケティングソリューション「TECHMONOS」を立ち上げ、デジタルマーケティングを支援してきた。なお、RetailCubeはTECHMONOSのEC領域のメニューとして提供するものとなっている。
今回の協業では、協業先の各ソリューションにより、こうしたEC事業のバックエンド領域の支援を強化するという。
今回の協業で期待する具体的な効果は以下の通り。
決済領域
ベリトランスのマルチ決済サービスVeriTrans3Gは、カード、コンビニ、銀行などの基本決済に加えて、電子マネー、ポイント、通信キャリア決済、各種ウォレット決済と、銀聯、Alipay、PayPalなどの国際決済といった多様な決済手段に対応し、ECサイトに簡易に導入できる。グローバルセキュリティ基準である「PCI DSS」に完全準拠しており、セキュリティを兼ね備えた拡張性の高いシステムを構築できる。
これを活用することで、カード、コンビニ、銀行などの基本決済や、各種ウォレット決済や国際決済などさまざまな決済手段をECサイト構築に組み込むことが可能になる。
モール連携
テクマトリックスが提供する楽楽ECブリッジは、大手モール型ECサイトが提供するAPIを集約し、データ連携を実現するマルチモール連携ソリューション。自社の管理システムに、各モールの受注/在庫データなどを効率的に組み込むことが可能で、ECのバックオフィス業務の一元化を実現する。
同ソリューションの活用により、楽天、Yahoo!、Amazonなどのモール型ECと自社ECサイトとの連携が容易になる。
店舗管理、販売管理との連携
クオリカのSpecialtyQubeは、発注、仕入、POS売上、移動、棚卸、売掛買掛、顧客管理、ポイント管理といった小売業(主に専門店)向けのソリューション。リアル店舗と、自社ECサイトやモールサイト、百貨店、通販など販売に係るチャネルを一元管理することができで、物流、CRM、販売分析に至る部分まで一連のシステムの構築が可能となる。
同ソリューションを利用したリアル店舗との在庫連携が可能になることで、自社ECサイトを中心とした販売に関わるチャネルの一元管理と物流、CRM、販売分析に至る一連のシステム構築が可能となる。