Linux Mintは、他の多くのディストリビューションとは異なり、プロプライエタリなソフトウェアにも容易にアクセスできるようになっている。一部のLinuxユーザーはこういったプログラムやハードウェアドライバを毛嫌いしているが、筆者はこれによってLinuxが使いやすいものになっていると考えている。
個人的には「Linux Mint 17.3」のCinnamonエディションが、筆者のお気に入りデスクトップとなっている。
#4:ユーザーではなく開発者として使いたいという人
このような人であれば、開発者向けのLinuxディストリビューションを既に知っているはずだ。Red Hatのコミュニティー向けディストリビューションである「Fedora」の名声は、Linus Torvalds氏やほとんどのLinuxカーネル開発者らにとどろき渡っている。
Fedoraは最先端の技術を搭載したLinuxであるため、注意しないと痛い目を見る場合もある。このためLinuxのエキスパートであるか、エキスパートを目指していない限り、Fedoraは避けた方が無難だろう。
使用そのものは難しくない。筆者は最新版の「Fedora 23」のデフォルトデスクトップは好んでいないが、「GNOME 3.18」はよくできていると感じている。筆者のテイストに合っていないだけだ。もちろんながら、その他のLinuxディストリビューションすべてと同様に、他のデスクトップ環境に変更することはできる。なおFedoraは、「Fedora Spins」というプログラムのおかげで、CinnamonやKDE、MATEといった他のデスクトップを簡単に実行できるようになっているのは特筆に値する。
Fedoraは常に最新版のLinuxとオープンソースプログラムを搭載している。このため、うまく動作する場合もあれば、しない場合もある。最先端のプログラムを実行しているのであれば、ちょっとした問題を抱える場合もあるはずだ。
#5:少し遊んでみたいという人
このような人の検討に値するLinuxデスクトップは数多くある。筆者からのお勧めは以下の通りだ。
本記事では、いくつかのLinuxディストリビューションについて、その普及にもかかわらず取り上げていない。それはお勧めするには十分ではないという理由ではなく、デスクトップよりもサーバ用途の方が向いていると考えているためだ。そういった分類に属するディストリビューションの典型は「CentOS」と「Debian」だ。これらはデスクトップとして使えないというわけではない。単に他のデスクトップ専用ディストリビューションの方が向いていると考えているだけだ。
話を先に進めると、筆者は以前から「openSUSE」をとても気に入っている。openSUSEには、「Tumbleweed」というローリングリリース版と、「Leap」という安定リリース版が用意されている。ローリングリリース版は、頻繁にアップデートが行われている。DevOpsの継続的配備に似ていると思われたかもしれない。実はまさにその通りなのだ。