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ACCESSなど、SDN活用のIoT通信網の仮想化技術を開発--「Wi-SUN」に対応

NO BUDGET

2016-04-11 14:18

 ACCESSは4月7日、SDNを活用した「Wi-SUN」機能搭載のIoT通信ネットワークの仮想化技術を開発したと発表した。世界ではじめてという。京都大学の原田博司研究室と共同で開発した。

 IoT市場の世界的な拡大が見込まれており、ネットワークへの負荷も爆発的に増大することが予想されている。IoTサービス事業者やIoTサービストラフィックを利用しようとする企業にとっては、IoTのサービスやデバイスが使うプロトコルの多様化、サービスごとに構築が必要なIoTデバイスネットワークの設備投資と運用費の増大、複雑さに起因するセキュリティ設計の困難さなどが課題であると指摘されている。

 こうした課題に、有線ネットワークを中心としてネットワーク仮想化技術やSDNが使われているが、これまではIoT向け世界標準無線通信システムに対応したものが存在していなかった。

SDNを活用したWi-SUN機能搭載IoT通信ネットワークの仮想化技術の構成図(ACCESS提供)
SDNを活用したWi-SUN機能搭載IoT通信ネットワークの仮想化技術の構成図(ACCESS提供)

 そこで両者は今回、IoTデバイスネットワークの通信プロトコルの一つであるWi-SUN(Wireless Smart Utility Network)に対応した、SDNによるネットワーク仮想化技術を開発した。

 Wi-SUNは、電池駆動型のメータやセンサ、モニタでも利用可能な低消費電力、最大約1kmという長距離無線通信(920MHz帯)を特徴とする、日本発の世界標準規格。省電力性と雑音に強い通信特性で電気やガス、水道のスマートメータへの採用が進んでいる。長距離無線通信という特性に着眼して、温湿度や降雨量のセンサ、災害地の環境、橋梁など建造物の状態を検知するモニタなどへの応用も拡がり、安価に市販されつつあるという。

 今回開発された技術を活用することで電気やガス、通信などのインフラ事業者は、自社の同一インフラ上に高いセキュリティ、運用性を担保しつつ、他の複数のIoTサービスを柔軟に追加で収容できるという。

 開発された技術を活用することでインフラ事業者は、サービスを追加するたびに物理的なネットワーク設定を変更する必要がなく、SDNで遠隔からネットワーク構成をソフトウェアでオンデマンドで制御できるようになる。ゲートウェイから外部への通信は暗号化されるため、収容されている各種サービスはそれぞれ独立して安全に通信できるとしている。

 SDN仮想化技術により1つのゲートウェイを介して仮想ネットワークを提供できるため、新規のIoTサービスごとに通信インフラを都度構築する必要がなく、IoTサービス事業者の設備投資を削減できると説明。広範囲にわたる物理的なIoTデバイスネットワークインフラ上で、複数のIoTサービスに必要な仮想ネットワークの追加、構成設定、構成変更、削除を中央で集中管理できるため運用費を削減できるとしている。

 今後も双方で技術協力を進め、開発した技術の事業化に向けて推進していくほか、ACCESSは評価用プロトタイプを同日から提供している。電力やガス、通信、ケーブルテレビ、インターネット接続など、すでに広域にインフラを有し、各種IoTサービストラフィックを収容していきたい事業者、既存通信インフラをIoTサービスに向けて利活用したいIoTサービス事業者を主な対象にプロトタイプを提供する。

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