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ドローンはPCと同じ--大競争時代へ テラモーターズの徳重CEO - (page 2)

松下康之 山田竜司 (編集部)

2016-04-14 15:56

――実際にモノ作りという面で、製造の過程から量産のための調達はどのように実現したのか。

 モノ作りという部分ではそれはもうさまざまな苦労があります。プロトタイプから量産に移る段階でもさまざまな問題が起きます。プロトタイプの時はちゃんと想定の場所にはまっていた部品が量産してみるとうまくはまらないとか。われわれは各国で部品を調達しているので、それぞれの国や地域において最適な選択をしなければいけません。販売してくれるパートナーについてもちゃんと現地の信頼できるパートナーを開拓したり、協力し合わなければいけないのです。

 そういう意味ではこれまで東南アジアに月に3週間、日本に1週間というペースで各国の現場で仕事をするということをしてきましたが、今はもう各国にいる社員やパートナーにある程度は任せられるようになりました。われわれの方針としてとにかく現場に行って理解する、そこから素早く動く、決断するというのがあります。現場力とスピード、これがわれわれがビジネスをすすめる上でのキーワードですね。

 あとは日本に閉じこもらずにグローバルを最初から目指す、これに尽きます。よく東南アジアでは日本人は「NATO」と呼ばれているのです。つまり「No Action Talk Only」頭文字です。日本人は話はイイが実際には何もしないと。われわれは違いますから。

――EVに関してはある程度、成功のメドがついたということだろうか。ではドローンに関してはどうか。


子会社のテラ・ドローンを設立

 ドローンはホビーの領域ではDJIやParrotなどのメーカーが存在していますが、特に業務用、ビジネスでの利用に関してはダントツに強いというプレイヤーはいません。

 ただし、これからは凄まじい勢いで巨大なプレイヤーたちが競い合うメガコンペティションの時代になると予想しています。実はこれはPCの世界と同じことが起こると感じています。

――つまりハードウェアを作るベンダーとOS、アプリケーションそれにインテグレーションなどのベンダーがそれぞれ存在して、国境を越えて競争する時代が来ると。

 PCにおけるハードウェアはこの場合、ドローンのハードウェア、その上でハードウェアを制御するシステムがPCにおけるWindowsなどのOSにあたります。その上でわれわれはアプリケーションのレイヤを目指したいと思っています。そのためにドローンがどんな使われ方が求められているのか、徹底的に市場を調査し、現場に行って話を聞いています。

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