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テクノロジ企業にはびこる「女性デジタルアシスタント」に異議あり - (page 2)

Adrian Kingsley-Hughes (ZDNet.com) 翻訳校正: 沙倉芽生

2016-04-30 06:00

 フリーランスジャーナリストのAmanda Marcotte氏は、Siriについて「常に従順な秘書という男性の退化した空想を描いたようなふるまいをする。控えめで、思いやりがあって、男性が思いつくどんな命令にも従い、下品な冗談もからかいつつ受け入れている」と述べている。

 デジタルアシスタントに「女性」の特徴を与えることが、女性を物として見ていることにつながるかどうかはわからない。この問題については、よりふさわしい人に議論を譲るとしよう(特に女性がこの件についてどう感じるかを聞いてみたいものだ)。また、これが性差別の一種かどうかについてもコメントを控えたい(これも私の専門外だ)。こうした点を踏まえた上で言うが、2016年となった今、テクノロジ企業は未だ女性に露出度の高い衣装を着せ、壇上で踊らせるようなイベントを開催している。そう、3月に開催されたMicrosoft Game Developers Conferenceのことだ。のちにMicrosoftは「今後より良い方向に持っていく」とコメントしているが、2016年の今でもこうしたことが起こっているのだ。

 人種や性の多様性(ダイバーシティ)、そしてその多様性を受け入れることについては、悲しいことに未だ実際の問題として非常に著名なテクノロジ企業にも存在する。それが要因となり、残念かつ時代と逆行するような選択をする企業もある。

 これは最近の新しい現象かというと、そうではない。

 Wildfire Communicationsが1990年代に開発したデジタル秘書は、当時画期的とされた「女性」の声とペルソナを採用した。以後私が所有した車に搭載されているGPSは(たくさん所有したが)、すべてデフォルト音声が「女性」だった。聞くところによると、その背景は第2次世界大戦にまでさかのぼるという。当時、航空機のナビゲーションデバイスには、男性パイロットの声の中でも目立つよう「女性」の声が使われいたとのことだ。

 こうした話題は、テレビ番組「スタートレック」や映画「エイリアン」に登場したコンピュータから、Windows 10のデジタルアシスタントの名前の元となったとされるビデオゲーム「Halo」の人工知能(AI)キャラクターに至るまで、ポップカルチャーの分野でもたびたび議論されている。

 事実、物語の世界で男性の声を持つAIを考えてみると、すぐに頭に浮かぶのは映画「アイアンマン」に登場するJ.A.R.V.I.Sと、テレビ番組「Knight Rider」に登場するKITTくらいのものだ。もちろん他にもいると思うが、これ以外に思い浮かびそうにない。

 あぁ、そういえば映画「2001年宇宙の旅」のHAL 9000もそうだった。HALのことを忘れていたなんて信じられない。

 つまり、物語の世界のAIは、現実の世界で見るほど男女比の差はないわけだ。これは悲しい事態である。

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