NECは5月26、27日に開催されるG7伊勢志摩サミットにあわせ、東京都内の特定エリアで画像解析技術を活用した先進警備システムの実証実験を5月下旬に実施する。既設の監視カメラの映像から不審物の置き去りを自動検知したり、独自の「群衆行動解析技術」を用いて混雑状況をリアルタイム検知したりする。警視庁と連携して取り組む。

不審物の置き去りの自動検知イメージ(NEC提供)
群衆行動解析技術は、事件事故の発生やその兆しが周りの群衆や集団の行動に影響を与えるという点に着目し、異変につながる「群衆全体の動きの変化」を正確にとらえ、解析するもの。既設の防犯カメラで、非常に混雑した環境下でも混雑度を高精度に推定できるほか、人の流れの急激な変化や人の流れに逆らって滞留している集団、人の転倒時の周りに生じる人垣などを検知できる。また、人の固まりに対して解析を行うため、個人を特定することなく状況の把握が可能という。
実証実験の内容は以下の通り。
- 不審物の置き去りの自動検知:監視カメラの映像から一定時間放置された所定の大きさの物体を自動的に検知。これにより現場に急行し対応するなど事件の未然防止を目指す
- 混雑状況のリアルタイム検知:群衆行動解析技術を活用し、監視カメラの映像から周辺の混雑状況を高精度かつリアルタイムに検知。これにより、異常混雑時における群衆の適切かつ効率的な誘導を目指す