アイ・ティ・アールは7月5日、国内のSIEM(Security Information and Event Management)市場規模推移と予測を発表した。同社が発行した市場調査レポート「ITR Market View:情報漏洩対策市場2016」に向けて行われた国内59ベンダーへの調査に基づくもの。国内SIEM市場の2015年度の売り上げ金額は前年度比16.7%増の33億5000万円となった。

国内SIEM市場規模推移および予測
SIEMは、各種ログを一元的に収集・管理する機能を中核に、それらログデータの相関分析により、セキュリティ脅威をリアルタイムに検知・アラートを出す製品。これまではコンプライアンス支援として導入が進んできたが、近年ではサイバー攻撃対策製品として需要が拡大している。
通信業などをはじめとする大企業での導入が堅調に進むほか、2015年度には既存ユーザーのシステム拡張が進んでいるSplunkが高い伸びを示し、市場の拡大をけん引している。
近年の高度化、多様化しているサイバー攻撃に対応するため、インテリジェントな機械学習やAI技術を利用した次世代SIEMが登場してきていることなども背景に、同社では2016年度には同14.6%増の伸びを見込んでおり、同市場の2015~2020年度CAGRは13.0%と予測した。