ただし、成熟に伴って課題も出てきている。Hortonworksが上場した際には、それが同社やその他の主要なHadoopベンダーの買収の引き金になる可能性があると予想されていた。しかし、買収は起こらなかった。むしろ株価は下落し、多くの人が、ビッグデータという流行語には実質が伴わないのではないかと考えた。当時、MapRのSchroeder氏は、成長に持続性がないとして、Hortonworksを批判することまでしている。
しかし、その時と今とでは状況が違う。MapRがIPOについて言及し始めたのは2014年だったが、今回の資金調達ラウンドを経て、同社は上場に近づきつつあるように見える。また、ClouderaのCEOであるTom Reilly氏も、IPOの可能性についてほのめかし始めている。
現在の市場は、Hortonworksがビッグデータプロバイダーとして上場してから2年しか経っていないが、これはテクノロジ業界にとっては長い時間だ。MapRの最近の資金調達と、Reilly氏がClouderaの上場をほのめかしていることを考えると、今のビッグデータ業界は株式上場の準備が整っているのかもしれない。
3つの要点
- MapR Technologiesは最近、5000万ドル規模の資金調達を実施した。これによって、株式発行を伴う資金調達の規模は1億9400万ドルとなり、IPOへの準備は整いつつある。
- MapRは、Cloudera、Hortonworksと並んで、エンタープライズ向けHadoopディストリビューションプロバイダーとして業界をけん引する企業であり、成長を続けている。
- MapRとClouderaはどちらもIPOに向けて取り組みを加速している可能性があり、このことはエンタープライズ向けビッグデータ市場の成熟を示している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。