市場拡大に向け、ロボット利用に対する人々の不安を解消していくことが必要--三菱UFJリサーチ

2017-01-15 12:34

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、このほどロボットがサービスを提供する観光施設・商業施設に対する人々の認識や、ロボットが家事サービスを行うことに対する人々の潜在的なニーズ把握を目的にした意識調査「家事の役割分担と機械・ロボットの利用可能性に関するアンケート調査」の概要を発表した。

 今回の発表は概要であり、詳細な分析については、「ロボット×サービス」サイトで紹介している(前編)。

(3)家事ロボットなどを「利用したい」理由/「利用したくない」理由

 家事に機械やロボットを「利用したい」とする理由として、家事の担い手に「時間的なゆとりがない」という点や、機械やロボットの方が「自分よりも、家事を早く行うことができる」(効率性)など、作業の早さや時間の短縮につながる利点を挙げる者が多い。

 なお、回答者の約25%が「自分で行うよりも、上手くできる」という点を挙げているが、本調査では、家庭における機械・ロボットの利用の理由(誘因)として、家事の質(上手さ)よりも効率性(早さ)に対する期待を挙げる者の方が多いことが確認された。

→作業の早さ・時間短縮が、食事に関する家事に機械やロボットを利用する誘因

 設問:将来的に実用化された際に、食事に関する家事を代行してくれる「機械」や「ロボット」を利用したいと考えた理由として、あてはまるものを全てお選びください。

ロボット

 一方、家事に機械やロボットを「利用したくない」理由として、「自分で行うほうが、安くすむ」という点や「家事はできるだけ自分で行いたい」という点を挙げる者が比較的多くみられる。

 特に、後者の「家事は自分で行いたい」という嗜好性に基づく理由を挙げる者は、「家事はできるだけ自分で行うべき」という家事分担に関する価値観を挙げる者よりも多い。そのため、人の嗜好性に寄り添い、協調的に一部の作業を「補完」して欲しいという人間側のニーズに対応していくことが、今後のロボット等の新たなテクノロジーの家庭への普及、市場拡大のポイントになると考えられる。

→ 「家事はできるだけ自分で行いたい」という嗜好性への対応が、家事ロボットの普及・市場拡大のポイント

ロボット

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