ヴイエムウェア、マルチクラウド管理の「Cross-Cloud Services」などを発表

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2016-08-30 11:55

 VMwareは今週、ラスベガスで開催中の「VMworld」カンファレンスで、HPE、DellとEMCなどのパートナーとともに、いつものように各種の製品群を発表したが、最も注目すべきなのは、企業がVMwareの製品を利用してすべてのコンピュートリソースを管理するようになるのか、ということだ。

 VMwareは以下の製品を発表した。

  • クラウド環境を実行するソフトウェア定義型データセンター(SDDC)プラットフォームの「VMware Cloud Foundation」。
  • ディザスタリカバリツールをまとめた「vCloud Availability」。
  • 「vCloud Air Hybrid Cloud Manager」の新リリース。

 最も注目すべきなのは、VMwareが「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」などのプライベートリソースとパブリックリソースを管理できるようにする「Cross-Cloud Services」のテクノロジプレビューだ。発見とアナリティクス、コンプライアンスとセキュリティ、導入と移行のツールを備えるCross-Cloud Servicesを擁し、クロスクラウドに進出することで、VMwareは企業リソースのコントロールポイントになりたいと考えている。

 現時点で不明なのは、マルチクラウドの世界でVMwareに未来はあるのか、ということだ。複数のクラウドを管理するための製品は多数存在する。将来のある時点で、パブリッククラウドプロバイダーが内部リソースを管理するためのツールも提供するようになるのは、必然だろう。複数クラウドの管理ツールの提供を目指すこの競争が今後どのように展開するのかは、非常に興味深い。

 また、VMwareが今回発表したソフトウェア定義型データセンター(SDDC)プラットフォームのCloud Foundationはソフトウェア定義型のコンピュートとストレージ、ネットワークを統合し、「VMware NSX」ネットワーク仮想化プラットフォームを同社のほかのツール群と組み合わせて提供する。

 Cloud Foundationは、ハイブリッドクラウド向けのサービスとして提供することが可能だ。IBMはCloud Foundationをパッケージとして提供する最初のパートナーになる予定である。プライベートクラウドでは、Cloud FoundationをEMCのVxRackシステムと一緒に利用したり、DellやHPEなどの製品と組み合わせたりすることが可能だ。

Cloud Foundation
Cloud Foundationのユースケース

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2023年OTサイバーセキュリティの現状レポート--75%の組織が過去1年間に1回以上の侵入を経験

  2. セキュリティ

    サイバーセキュリティ強化に向けてマイクロソフトが示す実践的な指針を紹介

  3. セキュリティ

    5分でわかる「AWS WAF」--基礎知識から運用で陥りやすい3つの落とし穴までを徹底解説

  4. セキュリティ

    最前線で活躍するトップランナーと本気で考える、これからのサイバーセキュリティ

  5. 経営

    ガートナーが指南、迅速な意思決定を促す「AI」活用を実践する3つの主要ステップ

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]