VMwareは今週、ラスベガスで開催中の「VMworld」カンファレンスで、HPE、DellとEMCなどのパートナーとともに、いつものように各種の製品群を発表したが、最も注目すべきなのは、企業がVMwareの製品を利用してすべてのコンピュートリソースを管理するようになるのか、ということだ。
VMwareは以下の製品を発表した。
- クラウド環境を実行するソフトウェア定義型データセンター(SDDC)プラットフォームの「VMware Cloud Foundation」。
- ディザスタリカバリツールをまとめた「vCloud Availability」。
- 「vCloud Air Hybrid Cloud Manager」の新リリース。
最も注目すべきなのは、VMwareが「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」などのプライベートリソースとパブリックリソースを管理できるようにする「Cross-Cloud Services」のテクノロジプレビューだ。発見とアナリティクス、コンプライアンスとセキュリティ、導入と移行のツールを備えるCross-Cloud Servicesを擁し、クロスクラウドに進出することで、VMwareは企業リソースのコントロールポイントになりたいと考えている。
現時点で不明なのは、マルチクラウドの世界でVMwareに未来はあるのか、ということだ。複数のクラウドを管理するための製品は多数存在する。将来のある時点で、パブリッククラウドプロバイダーが内部リソースを管理するためのツールも提供するようになるのは、必然だろう。複数クラウドの管理ツールの提供を目指すこの競争が今後どのように展開するのかは、非常に興味深い。
また、VMwareが今回発表したソフトウェア定義型データセンター(SDDC)プラットフォームのCloud Foundationはソフトウェア定義型のコンピュートとストレージ、ネットワークを統合し、「VMware NSX」ネットワーク仮想化プラットフォームを同社のほかのツール群と組み合わせて提供する。
Cloud Foundationは、ハイブリッドクラウド向けのサービスとして提供することが可能だ。IBMはCloud Foundationをパッケージとして提供する最初のパートナーになる予定である。プライベートクラウドでは、Cloud FoundationをEMCのVxRackシステムと一緒に利用したり、DellやHPEなどの製品と組み合わせたりすることが可能だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。