ここでのトピックは8月に本国オランダでも発表されたというジェムアルトと大日本印刷の協業のニュースリリースだった。
これは大日本印刷がジェムアルトのソリューションを組み込んでIoT向けに世界で提供するというものだったが、日本においてスマートカード、ICカードの主要なプレイヤーである大日本印刷が選んだパートナーがスマートカードで先行するヨーロッパから出てきたジェムアルトであるというのは至極当然だろう。
より具体的には大日本印刷のページを参照して頂きたい。
ジェムアルトとDNPによる協業。TLSでサーバーとIoTデバイスが通信
次に登壇したのはアイデンティティ&データプロテクション事業部ビジネスディベロップメントディレクターの木村優一氏だ。木村氏はコネクテッドカーを例に取り、ハッキングなどの攻撃に対抗するためにセキュアな通信が欠かせないと解説し、特に不正中継によるなりすましが最も脅威であると解説した。
それに対してジェムアルトはHSM(Hardware Security Module)を利用して公開鍵暗号基盤(Public Key Infrastructure:PKI)における安全な秘密鍵の保管が必要だという。ここの部分はデバイスメーカーに対してソフトウェアやファームウェアが改ざんされないようにするサービスの提案だったが、自動車だけに限らず、スマートメーターや製造ラインの機器などにも適用が必要であり、それがスマートファクトリー、つまりIndustrie 4.0実現には必須であるという解説であった。