パスコは、物流業界向けに提供しているロジスティクス支援サービス「LogiSTAR」の1つである動態管理クラウドサービス「PASCO Location Service(PLS)」の危機管理機能を強化し、10月1日から提供する。9月8日に発表した。
LogiSTARシリーズは、輸配送業務の効率化と品質向上を目的に、ドライバーや車両の状態を管理する「動態管理」と配送ルートの最適化を図る「配送計画」機能を兼ね備えた、物流業界向けロジスティクス支援サービス。
シリーズの1つであるPLSは2005年にサービスを開始、車両やドライバーなどの移動体の現在地と作業状況をセンター側で一括管理し、業務の効率化と顧客サービスの向上を図る。LogiSTARシリーズの配送計画機能などとの連携で物流業界の配送品質の向上や業務改善を総合的に支援するという。
今回の機能強化では、業務の効率化や顧客サービス向上に加え、危機対応能力の向上を図っているという。具体的には、これまでPLSに搭載していた渋滞情報やプローブデータを活用した通行実績路線情報などの提供機能に、気候変動に伴い近年増大する自然災害リスク情報の提供機能を強化している。今回搭載する機能は、災害リスク情報サービスとして実績があるという「DR-Info」の機能をPLSのオプションとして実装する。
プローブデータを利用した通行実績のある路線情報の提供に加え、日本道路交通情報センター(JARTIC)から提供される道路交通情報を使って通行止めなどの通行規制情報を地図上に可視化する。これにより運行管理者は、通行規制情報をもとに適切な運行を判断、指示できるようになるという。
PLSで表示される通行規制情報(パスコ提供)
豪雨や強風で発生する道路通行止め、土砂災害、内水氾濫の危険性を6時間先まで予測し、画面のヘッダー部にアラートマークを表示するほか、対象の場所を地図上に可視化するとともに、詳細情報をリスト情報として表示。運行管理者は、事前の予測情報をもとに適切な運行を判断、指示できるとしている。
PLSで表示される危険性予測情報(パスコ提供)