海外コメンタリー

MSの最新「Azure HDInsight」--Spark 2.0対応やHive高速化、セキュリティ強化など - (page 2)

Andrew Brust (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-10-05 06:30

Hiveの高速化

 HDP 2.5の採用により、Apache Hiveの新しいLLAPモードが使用可能になった。これはHive関連の「Stinger.next」イニシアティブから派生したものだ。この技術は「Apache Tez」上で稼働するHiveと、キャッシュ機能とベクトル化機能、その他の最適化(MicrosoftとHortonworksの両社は応答時間が1秒未満になると主張している)を組み合わせている。

 Microsoftは、全体的に見た場合、この新しいHiveの実装は以前に出荷していたTez上でのHiveの実装に比べると25倍以上パフォーマンスが向上していると述べている。


LLAPを用いたHive(Hive 2)は、Tez上でのHive(Hive 1)よりも平均すると26倍高速に動作する。
提供:Microsoft

セキュリティの強化

 HDInsightの新バージョンは、Azure Active Directoryと統合されており(つまり、オンプレミスのActive Directoryと統合できるということだ)、保存されているデータに対する暗号化の透明性も確保されている。顧客は、後者の機能と「Azure Data Lake Store」を組み合わせることで、「Azure Key Vault」サービスを通じた暗号化鍵の管理が可能になる。

 HDInsightはHDP 2.5を採用しているため、「Apache Ranger」(インキュベータプロジェクト)も含んでいる。Rangerは、Hortonworksが2014年に買収したXA Secureの技術に基づいている。

 Rangerにより、Hadoopとそのさまざまなディストリビューションコンポーネントに対して、粒度の細かい、ロールベースのアクセス制御レイヤがもたらされる。また、Rangerと「Apache Sentry」の双方をサポートすることはHadoopの世界では今や常識となっているため、HDInsightへのRangerの追加はMicrosoftだけでなく顧客にとってもメリットがあるはずだ。

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