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海外コメンタリー

スマートシティ目指す米ルイビル市--市民生活の質向上を図る多様な取り組み

Teena Maddox (TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-11-14 06:30

 IoT機器やセンサからのデータを収集、分析することで、地方自治体は住民のニーズをより深く理解し、より良いサービスをよりきめ細かく提供していくために努力していけるようになる。


米ケンタッキー州のルイビル市は住民の生活の質を向上させるという目的で、IoTデータの収集と分析を実施している。
提供:iStock/Thomas Kelley, Getty Images

 スマートシティを実現するうえで欠かせないコンポーネントの1つに、データの収集と、その分析がある。コミュニティーはこれによって、良いサービスを提供するための情報が得られるようになる。そして、こうした大量のデータのほとんどは、インターネットに接続されたIoT機器やセンサを通じて収集される。

 米ケンタッキー州のルイビル市は、スマートシティになるための準備を進めている。同市は、さまざまな機器からビッグデータを収集している。喘息患者を支援するための、大気の状態に関する情報を提供するGPS付きの吸入器もその1つだ。また、同市初の都市イノベーション担当責任者を務めるGrace Simrall氏によると、低価格の無線式火災報知器も未入居住宅や放置住宅に設置されており、火災時に火の手が近隣に燃え広がる前に消防署に通報されるようになっているという。

 スマートシティでは、オープン化されたデータは重要なリソースとなり得る。このため同市は、オープンデータポータルを通じてさまざまなデータをオンラインでアクセスできるようにしている。また同市は、データの収集や利用に向けた戦略を構築中であり、2016年10月初旬にはMichael Schnuerle氏を初のデータ幹部として雇用している。Schnuerle氏は、都市関係プロジェクトにおけるデータやコンピュータプログラミングの活用を促進する非営利団体Civic Data Allianceの共同設立者でもある。Civic Data Allianceは、米国の地方自治体にIT技術者を送り込んで、組織のIT化を支援することを目的とした非営利団体Code for Americaのルイビル支部にあたる。Schnuerle氏はCivic Data Allianceにおいて、市営バス(TARC:Transit Authority of River City)の運行状況を「Google Map」を利用してリアルタイムに追跡するシステムや、植生の分析、視覚障がい者向けの案内といったテクノロジ製品の構築を支援してきている。

 またルイビル市は、道路交通情報を共有する「Waze」というモバイルアプリも活用している。Wazeは、オプトインされたスマートフォンから収集したセンサ情報を、ビッグデータとしてGoogle Mapサービスと組み合わせて活用するようになっている。

 Simrall氏は「Wazeは、市民に対して道路交通情報を提供するだけでなく、市当局が道路の状況を把握するうえでも役に立つ」と述べるとともに、「われわれは最近、Wazeから取得した交通量の集積データと、道路交通の専門家が実施した従来手法による研究結果を比較、検証した。その結果、Wazeのデータは、渋滞する場所の洗い出しや、信号機のタイミング変更といった取り組みに十分役立つことが示された」と述べている。つまり、Wazeの道路交通情報によって、必要に応じて信号のタイミングを変更できるようになるというわけだ。

 また、ビッグデータは予測分析にも利用できるため、発生しそうな出来事を予見し、必要に応じて回避手段を採ることも可能になる。ルイビル市はこの種のデータ分析には手を付けたばかりだが、さまざまな応用事例が考えられるはずだ。

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