Simrall氏は、市民を支援するためのさらなるデータ駆動ソリューションを生み出すために市当局と協力していると述べているものの、具体的な内容については言及を控えた。
Black & Veatchでスマートシティソリューション担当ディレクターを務めるJennifer James氏は、スマートシティ計画で複数の市と協力している。同氏はルイビル市と直接協力したことはないが、ケンタッキー州内で仕事をした経験があり、「ルイビル市は地元の人々をとてもうまく巻き込んでいる」という点で、同市の動きに感嘆していると述べている。
James氏によると、さまざまなセンサからのデータは、市民の健康にプラスの影響をもたらせるという。
James氏は、道路交通状況の改善は二酸化炭素排出量の削減につながるという点で、「空気の質と、ルイビル市や他の都市が実施している同様の取り組みから言えるのは、人々やスマートフォン、街灯に設置されたセンサ、スマートWi-Fiスポットなどの、さまざまなデータソースから収集されたデータによって、いかに自らの行動を変えられるのかだ。これらのデータすべては、人や機械が都市のなかをどのように移動しているのかについて、より深い理解をもたらしてくれるため、かなり細かいレベルで空気の質を把握できるようになる。ある地域における空気の質が悪化しつつあるという場合、その地域をう回するような指示を出すことすらできる」と述べている。
Simrall氏によると、ルイビル市はGitHubといったオープンソースコミュニティーにデータを寄贈しているという。
Simrall氏は、「われわれは、創造性とIT技術に長けた住民や起業家が進んで協力してくれるという幸運な状況にある。われわれは最近、住民によるイノベーションコミュニティーをさらに活性化させるための手を打ってきており、イノベーションに向けたアドバイザリ評議会を立ち上げたほか、住民であるイノベーターがアイデアについてわれわれと議論する場の開設も近々予定している」と述べている。
またルイビル市は、米CNETが同市に設置したスマートホーム機器の実証モデルハウス「CNET Smart Urban Home」からもデータを収集する予定だ。Simrall氏は「われわれは、住民とのコラボレーションを目的としたイノベーションハブであるLouieLabと、それと同じ場所に位置するCNET Smart Urban Homeの開設に特に心を躍らせている。これによりスマートシティとスマートホームがどのように関わっていくのかを実証する機会が得られる。われわれは民間の科学者に対して、この場所でわれわれとともに力を合わせて創造する機会を活用してほしいと呼びかけている」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。