安田氏:SIは極めて新しいことをやっているし、未来も明るいと思っています。それはなぜかというと、SIはいろんな新しいことができるからです。環境が整っていれば、常にチャレンジできる。今後は、チャレンジできる環境をつくれるSI会社しか残っていかないだろうと思います。人材派遣会社的なSI会社はいらないし、存在意義もない。そういう会社には退出していただいて、健全なシステムインテグレーションのできるSI会社が残っていけばいいなと思います。

クリエーションライン 代表 取締役社長、安田忠弘氏
後藤氏:名前を分けたいですね(笑)。SIにはすごく悪いイメージが付きまとってると思うので、かっこつけてイノベーション・インテグレーションとか。普通のニュースでも親に「お前のところ、大丈夫なの?」って心配されたりするので。
安田氏:やっぱり見せ方だと思うんですよね。SI会社って言わないとか。たとえばteamLabがやっていることはSIだと思うんですけど、彼らは自分たちのことをウルトラテクノロジスト集団と言ってますよね。
小野氏:あそこもSIですよね(笑)。楽しげに見せるのがうまい。
安田氏:われわれはSIを新しく定義するということで、Speed & Innovationというコンセプトを打ち出しました。これは、SIのイメージをよくしたいというところからスタートしている。つまり、スピード感を持ってイノベーションを仕掛けていくということですね。具体的に言うと、数百万でスタートするところに向けてメニューをいろいろと用意したんです。データ分析とかDevOpsとかそれぞれのテーマごとにメニュー化して、「どんどん使ってください」というかたちにした。これをSpeed & Innovationというコンセプトのもとで提供し始めています。

NTTコミュニケーションズ エバンジェリスト 林雅之氏
林氏:今、デジタルトランスフォーメーションは過渡期にあります。今のところ、企業のITに不可欠な堅牢性を保持する“モード1”は稼げてるけど、どんどん減っていく。今後は流動性を実現する“モード2”が伸びてくるでしょうから、それに力を入れていく必要がある。
今Speed & Innovationという言葉が出てきましたけど、個人的にはソフトウェア・ディファインド・インテグレーションとか。つまり、ソフトウェアがインテグレーションするようなモデルをやっていきたいです。あとはAPIマネージメントとかサービスの自動化とか、そういうところを推進していくようなアプローチをしていけたらいいなと思っています。今はちょうど過渡期なので、モード2を中心としたインテグレーション・モデルを準備していきたいです。