人材派遣などを手がけるアウトソーシングは、ホームページとなるウェブサイトを刷新するためのツールとして、サイトコアのコンテンツ管理システム(CMS)「Sitecore Experience Platform」(SXP)を採用した。SXPの導入にかかった期間は2~3カ月で、まずは既存のコンテンツを移行した。
新しいウェブサイトは2017年3月に公開する。まずは本社のウェブサイトを刷新し、2017年3月以降、国内や海外の関連会社、全75社にもSXPを随時展開していく。1年当たり20~30社のウェブサイトをSXPに移行する予定だ。

アウトソーシング 経営管理本部 総務部 部長 真鍋謹志氏
同社にとってのSXPのメリットは、情報発信やコミュニケーションのための基盤として優れていること。現場の管理者の誰もが簡単にコンテンツを作成して公開できる。マーケティングのための機能も備えており、ターゲットの属性や閲覧履歴に応じてコンテンツを動的に変更できる。
CMSの選択で迷うことはなかったという。アウトソーシングで経営管理本部総務部部長を務める真鍋謹志氏は、そう言い切る。「ウェブ、コンテンツ管理、ガバナンスの3ワードで検索したら、一番上にサイトコアが表示され、それで即決した。自分でサイトコアに電話をかけた」(真鍋氏)
事業規模の拡大に合わせて情報発信が重要に
アウトソーシングは近年、企業買収によって事業規模を拡大してきた。元々は製造業向けの派遣業務を手がけていたが、企業の買収によって医薬系やIT系など、カバーする業種を増やしていった。海外にも目を向け、海外の企業も買収していった。
あまりにも事業拡大のスピードが早かったため、投資家や従業員(他社に派遣する労働者)に、グループ会社が増えていっていることや会社の存在意義などをより広く知ってもらう必要があった。アウトソーシングに所属しているのに、自社のことが分からないという事態になりかけていたからだ。
こうした背景の下、ウェブサイトを使った情報発信に注力する戦略を立てた。マーケティング対象を明確化し、まずは投資家と従業員という「身内」のためのウェブサイト構築に踏み切った。「数撃ちゃ当たるというスタンスではなく、投資家や従業員が“本当に見たいと思える情報”だけを発信する」(真鍋氏)