今週の明言

大塚商会社長が説く「地域営業組織の生かし方」

松岡功 2017年02月17日 11時17分

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 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、大塚商会の大塚裕司 代表取締役社長と、情報機器リユース・リサイクル協会の小澤昇 専務理事の発言を紹介する。

「地域営業部主体の運営で現場力を一層強化していく」
(大塚商会 大塚裕司 代表取締役社長)

大塚商会の大塚裕司 代表取締役社長
大塚商会の大塚裕司 代表取締役社長

 大塚商会が先ごろ、2016年度(2016年1〜12月)の決算を発表した。大塚氏の冒頭の発言はその発表会見で、2016年8月に本部主導から地域の現場主導の営業体制へ移行した施策について、今後さらに注力していくことを語ったものである。

 同社の2016年度の連結業績は7年連続で増収増益となり、過去最高益を記録した。2017年度も8期連続の増収増益および過去最高益を目指す構えだ。決算内容の詳細については関連記事をご覧いただくとして、筆者が非常興味深く感じたのは、2017年度の重点施策の筆頭に挙げられている本部主導から地域の現場主導の営業体制へ移行だ。

 大塚氏は図を示しながら、その内容を説明した。それによると、同社の営業体制は従来、本部である商品部門と現場である地域営業部のマトリクス組織で運営されてきたが、これまでは本部がそれぞれの商品について全社で統一した指示を出し、地域営業部がそれに従って活動するという本部主導型だった。

大塚商会の営業体制変更の概要
大塚商会の営業体制変更の概要

 しかし、これからは地域の顧客により密着し、地域ごとに異なるニーズに応えることが一層重要になると判断し、2016年8月から本部の指示より地域営業部の方針を重視する現場主導の営業体制に移行した。これにより、現場の運営を商品軸から地域軸へと変更した形になった。

 大塚氏は、「地域営業部の部長には、まさしく地域の社長としての気構えでそれぞれにスローガンや活動方針を打ち出してもらい、結果にコミットした形で自ら立てた営業目標に向けてまい進してもらう体制をつくった」という。

 同氏の説明の中で、筆者が最も印象深かったのは、「これまでの本部主導型では現場においても商品を軸とした“部分最適”にしかならない。今回の体制変更は、本部からの指示を踏まえながらも、地域営業部が地域ごとのニーズに応じて“全体最適”を図っていくことを目指している」とのコメントだ。現場で全体最適を図るという組織のあり方を考えさせられるものである。

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