GoogleとSAPは米国時間3月7日、新たな戦略的提携を発表した。Googleのクラウドや機械学習などのソリューションとSAPのエンタープライズアプリケーションを統合する。「Google Cloud Platform(GCP)」でインメモリデータベース「SAP HANA」が認定される。
業務アプリケーション大手のSAPとパブリッククラウドや機械学習技術を持つGoogleが手を組む。SAPは世界に34万5000の顧客を抱え、「Forbes Global 2000」企業の87%が利用するなど、大企業でよく利用されている。GoogleはSAPとの提携によりエンタープライズ分野の強化を狙う。
まず、SAPの業務アプリケーションをGoogleのクラウドで利用できるようにする。その一環として、SAP HANAがGCPで認定された。ミッションクリティカルなSAPアプリケーションや、SAP HANAなどのデータベースをGCP上で動かせるという。
Google Cloudはまた、無償版「SAP HANA express edition」をオンデマンド実装モデルで開発者向けに提供する初のパブリッククラウドベンダーとなる。開発者はGCP上でSAP HANA express editionをオンデマンドで使ってカスタムのエンタープライズアプリケーションを構築し、「Google Cloud Launcher」を利用してデプロイできるようになる。両社はまた、SAPのPaaSである「SAP Cloud Platform」についてもGCP上での提供に向けて協業しているという。
また、SAP Cloud PlatformのIdentity and Access Management(IAM)ソリューションで、Googleの生産性スイート「G Suite」およびGCPをサポートする。
両社のアプリケーションの統合も進める。例えば、SAPのCRMクラウド「SAP Cloud for Customer」と「Gmail」を統合する。このほか、Googleの「Calendar」とSAPの出張管理「Concur Tripit」、Googleの「Sheets」と「SAP BusinessObjects Cloud」なども統合可能にする。
さらに機械学習でも協業する。機械学習機能を会話型アプリなどのインテリジェントなアプリケーションに組み込み、複雑なワークフローやトランザクションを容易にするとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。