Microsoftは米国時間4月12日、クラウドへの移行を支援する3つのツールについて発表した。同社は、ハイブリッドコンピューティング環境をサポートする取り組みの強化を続けている。
まず、「Azure Site Recovery」は、「Amazon Web Services(AWS)」「VMware」「Hyper-V」そして物理サーバなどから「Microsoft Azure」に仮想マシンを移行するために利用できるが、このツールに新しいオプションが加わる。「数週間以内に」、Azureポータル内で仮想マシンにユーザーがタグを付けられるようになるという。これにより、これまで以上に「Windows Server」の仮想マシンの移行が容易になるとMicrosoftは述べている。次に、「Azure Hybrid Use Benefit」が、「Azure Management Portal」で直接アクティブ化できるようになる。さらに、Azureへの移行にかかる費用の見積もりに役立つ「Cloud Migration Assessment」ツールが提供される。
Microsoftはまた、認証サービス「Azure Active Directory(Azure AD) B2B」コラボレーションの一般提供を12日に開始する。
Microsoftは2015年9月、Azure AD B2Bと、「Azure AD B2C」のパブリックプレビュー版を公開した。いずれも、オンプレミス、クラウド、およびハイブリッドの構成に安全な認証を提供する狙いがある。
Microsoftによると、Azure AD B2Cは、FacebookやGoogleなどが提供するコンシューマー向けのアイデンティティサービスによる認証を可能にしたアプリやサービスを構築したい開発者に向けたものだ。一方、Azure AD B2Bは、企業間の認証を目的としている。
Azure AD B2Cは、2016年夏に米国での一般提供が始まった。そして12日、対象地域が欧州に拡大し、欧州で稼働しデータを保存しているデータセンターも対象になった。一方、Azure AD B2Bコラボレーションは、Microsoftの「Enterprise Mobility + Security(EMS)」の一部として12日に一般提供が開始された。
Microsoftは、「Slack」に対抗する「Microsoft Teams」へのゲストアクセスの提供にAzure AD B2Bを利用するのではないかと憶測されている。筆者が問い合わせたところ、「提供できる情報はない」との回答だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。