Gartnerが2017年の世界IT支出の予想を下方修正した。米ドルの上昇や継続的なサーバ市場の鈍化などが要因という。
世界IT支出は2016年に減少したが、2017年は約2.7%増加するとGartnerは予想していた。しかし最新の予測では、この成長率を1.4%としている。エンタープライズ顧客によるクラウドの採用が増加していることや、米ドル上昇の影響を原因として挙げている。
Gartnerは現在、2017年の世界IT支出を前年比1.4%増の3兆4600億ドルと予想している。
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Gartnerによると、大企業は従来のベンダーからサーバを購入するのではなく、AmazonやMicrosoftなどが提供するクラウドサービスの利用を選択する傾向にあるという。このことがサーバへの支出の減少につながり、データセンターシステム分野全体に影響を与えている。
一方、エンタープライズソフトウェア分野は堅調だ。Gartnerは、年間の支出が前年比5.5%増の3510億ドルになると見込んでいる。データセンターシステム分野への支出額の2倍以上となる。サーバやストレージ、ネットワーキングといったデータセンター機能の仮想化が進む傾向を反映しているとGartnerは述べている。
通信サービス分野は、前年から0.3%減少して1兆3700億ドルになると予想している。この分野は2018年に増加に転じ、前年比1.3%増の1兆3900億ドルになると見ている。PC、プリンタ、スマートフォン、タブレットなどを含むITデバイス市場への支出は2017年、1.7%増加して6450億ドルになると予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。