AI時代の働き方

HRTechが救う人材マネジメント受難の時代 - (page 2)

笛木 克純(A.T. カーニー プリンシパル)

2017-05-08 07:30

人材マネジメントの和魂洋才 - 日本型のAI活用とは?

 しかし、HR-Techだけで本当に日本企業の人材マネジメントは復活するのだろうか。実はここに大きな落とし穴がある。どのように優れたシステムでも人間の判断を代替してくれるわけではない。どんなに進化したAIでも、社員の評価を全てこなしてくれるわけではなく、また、その評価が社員に対して説得力を持つわけでもない。

 大事なのは、AIを導入することによる効率化と、人間の役割を再定義した上で、日本企業の現状にあった人材マネジメントの手法を新たに確立することである。

 この日本企業の人材マネジメントの再生には「和魂洋才」アプローチが有効である。新しい人事制度や新しいAI技術(=洋才)はもちろん積極的に取り入れるべきである。ただし、それをどのように活用すべきか、誰がどのように使いこなすべきかなど、制度や技術の活用には日本企業に即した思想(=和魂)をきちんと込めるべきなのである。

 この連載では、日本企業が直面する人材マネジメント上の課題に対して、どのようなAI技術や人事制度を活用することができ、その活用のために必要な人事部スタッフや社員のスキル開発や意識改革の方向性について議論をしていきたい。

笛木 克純(ふえき・かつずみ)
A.T. カーニー プリンシパル
慶應義塾大学総合政策学部卒、INSEAD(欧州経営大学院)経営学修了。人事系コンサルティングファーム、ベンチャー企業などを経てA.T. カーニーに入社。ヘルスケア、消費財、不動産などを中心に、組織戦略、人事戦略、オペレーション改革、新規事業戦略、ポートフォリオ戦略、シナリオプランニング、中計策定支援などを含む全社・事業戦略等を支援。主要メディア・雑誌に人事・組織関連テーマについての執筆多数。著書に「外資系コンサルが教える『勝ち方』の教科書」(中経出版)がある。

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