データサイエンティストとして本格的に機械学習プロジェクトに関わる場合は、BI型、AI型のどちらの領域の知識もある程度は持っておく必要があります。
アルゴリズムを設計する際、対象となるデータの見方や解釈の仕方をきちんと知っている方が見通しを立てやすいものです。
一方、特徴量となるデータを収集したり加工方法を考えたりする場合には、そのデータを処理するアルゴリズムや開発に関する要素を理解していた方が円滑に進められます。
BI型データサイエンティストは分析力とビジネス感覚で勝負
BI型のデータサイエンティストについては「機械学習プロジェクト」という文脈に限定するとその特徴を十分に説明できません。
このため、まずは広く事業一般を対象にどのような業務で力を発揮するのか例を挙げます。もちろん所属する企業や携わる事業によって各タスクの比重や重要度は異なりますが、概要としては下記のようになります。
BI型データサイエンティストの業務例
- KPIの策定、ダッシュボードの作成など
- 売上減少に対する仮説の作成や、その検証など
- 包括的なデータチェックによる隠れた要因の見極めなど
- 顧客の定着や売上増加につながるトリガーの発見など
●事業の健康状態のモニタリング
●課題解決に向けた仮説検証
●原因発見のための探索的分析
●事業成長につながるインサイトの発見
また、機械学習プロジェクトの文脈においてはビジネスサイドの立場で関わることが多くなります。ビジネスサイドとしては、開発する機能がどのような利便性や価値提供につながるのかといった理解が大事です。
そのため、プロジェクトを推進するドメイン(提供サービスやプロダクト、どのようなユーザーやニーズが存在しているかなど)について十分な知識が求められます。
それらを熟知したBI型データサイエンティストには、ビジネス目線、ユーザー目線を持ってプロジェクトに参画し、プロジェクトのバランサーとしての役割を果たすことが必要なのです。