VMWorld

「VMware Cloud on AWS」提供開始、マルチクラウドサービス拡充など--VMworld

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-08-29 11:25

 VMwareは2016年、Amazonとの提携という重大な決定を下し、顧客がハイブリッドクラウドにかける野望に関心を向けた。2017年には、パブリッククラウド分野におけるAmazonの最大のライバルであるMicrosoftGoogleとの新たな提携を発表している。

 今週、ラスベガスで開催されている「VMworld」カンファレンスで、VMwareはそれらのパブリッククラウドを組み合わせて利用する顧客向けに、自社のサービス群を拡充していく計画を示した。


提供:VMware

 顧客が自らのクラウドやデバイスを横断して、あらゆるアプリケーションを実行、管理、および接続し、セキュリティを確保できるように支援するため、VMwareはさまざまな新サービスを発表した。

 VMwareのグローバルフィールド&インダストリー担当最高技術責任者(CTO)を務めるChris Wolf氏によると、それらのサービスはさまざまな運用サイロを横断して一定の一貫性を提供するという。顧客が時間とコストを節約できるよう支援することが狙いだ。

 例えば、「NSX Cloud」はNSXのサポートをクラウドとクラウドネイティブアプリに拡大する。NSX Cloudは、アプリケーションがどのクラウドで稼働するかに関係なく、一貫したネットワークおよびセキュリティポリシーを実施できる機能を顧客に提供するはずだ。また、「Cost Insight」というツールは、クラウドコストの最適化を支援する。「Wavefront」はクラウドアプリケーションの運用を把握するためのリアルタイムのアナリティクス機能群を提供する。ITチームがクラウドで起きていることを理解できるよう支援するツール「Discovery」もロールアウトされる。DiscoveryはよりプロアクティブなDevOpsを実現することができるとWolf氏は述べた。

 また、「AppDefense」は複数のクラウドにまたがるセキュリティに対して、従来と異なるアプローチをとる、とWolf氏は述べた。「企業が自社のネットワークを横断する全てのパケットを完全に確認するのは不可能だ」(同氏)。それを試みる代わりに、AppDefenseは既知の良好な状態を示すベースラインを作成する。アプリがそのベースラインから逸脱したら、AppDefenseは例えばモバイルアラートを通して、所有者やセキュリティチームに自動的に通知することができる。


 さらにVMWareは、「VMware Cloud on AWS」の提供開始を発表した。VMWare Cloud on AWSは、AWSのクラウド上でVMwareが提供するエンタープライズ水準のSoftware-Defined Data Center(SDDC)を利用できるようにするものだ。このサービスを利用すると、顧客はパブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドの各環境をまたいでアプリケーションを実行することができる。VMware Cloud on AWSはまず、AWSの米国西部 (オレゴン)リージョンで提供開始され、2018年に世界のAWSリージョンに展開されるという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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