日立製作所は8月30日、イベント駆動型フレームワーク「Hitachi Application Framework/Event Driven Computing (HAF/EDC)」のIoT向け機能を強化し、9月1日から販売を開始すると発表した。
HAF/EDCは、日立のIoTプラットフォーム「Lumada」を構成する中核アーキテクチャの1つで、各種ソフトウェアをつなぎ、高速に分散処理する基盤。
今回、IoTに共通して必要となるデータ処理モデルを「格納」「分析」「参照」のプロセスとしてあらかじめ定義し、それらの標準的な手順に沿ってデータを効率的に処理できる「IoT共通フレームワーク」を新たに製品化した。これにより、短期間でのIoTのシステム設計・開発と高効率な仮説検証が可能になる。
HAF/EDC 適用イメージ
IoT共通フレームワークは、収集したデータをデータレイクに「格納」、人工知能などの分析エンジンと連携してデータを「分析」し、データの可視化ツールを用いて分析結果を「参照」するといった、一連のフレームワークに沿ってシステムの効率的な設計・開発を可能にする。また、各プロセスで必要となる各種ソフトウェアと連携する仕組みを備え、適用するソフトウェアを容易に置き換えられるため、システム要件の変更にも柔軟に対応し、高効率な仮説検証を実現する。
「格納」「分析」「参照」のすべてのフェーズは、HAF/EDCの分散処理技術により、複数サーバで大量データを高速に分散処理することが可能。HAF/EDCは、クラスタ構成を自動的に拡張できるため、仮説検証環境から商用システムへ移行する際にも、サービスを止めることなくシステム規模を拡張できるという。