--Virtustreamはどうか? VMwareをはじめとしたファミリ企業のマルチクラウド戦略をどう見る?
Rodney Rogers氏
Rogers氏 Virtustreamは目的特化型のパブリッククラウドソリューションで、I/0主導のスケールアップ型アプリケーション向けのモダンなマルチテナントアーキテクチャを持つ。土台はVMware技術で、vSphereのレイヤの上に管理オーケストレーションレイヤを載せている。
この1年、ポジティブなプレッシャーを受けながら、開発とコラボレーションを続けてきた。マルチクラウドでは、一部競合するところもあるが、我々は市場セグメントにフォーカスしたクラウドを提供しており、汎用のパブリッククラウドとは異なる。戦略に自信を持っているし、この市場は大きくなると見ている。目指すのは、ミッションクリティカルなパブリッククラウドのリーダーで、市場アナリストらもこの分野に注目し始めている。
Dell氏 この一年、多数のメガ取引を締結したが、そのうちVirtustreamもある。素晴らしい機能とポートフォリオを持っている。
--パブリッククラウドが加速する中で、Dell Technologiesの位置付けは?
Dell氏 パブリッククラウドとプライベートクラウドは”AND”の関係で”OR(どちらか)”ではない。
われわれはこれを実現する複数の実装モデルを提供する。将来はエッジコンピューティングに向かっており、始まったばかりだ。ここでも企業にとって重要なのはアプリとデータだ。データは簡単に動かず、国や企業を越えれられないこともある。さらにその量は増えており、これをどう活用するかが問われている。
これからはマルチクラウドの時代だ。パブリッククラウドの役割は大きいだろうが、答えを決めるのは顧客だ。Dell Technologiesはオンプレミス環境のモダン化と自動化の技術を備える。ハイパーコンバージドのVxRailsやVxRackソリューションはプライベートクラウドとして事前構築されており、インストール後すぐに効率よくモダンなインフラを手に入れることができる。
汎用のパブリッククラウドに全てが行くわけではない。Dell TechnologiesにはVirtustreamがあり、VMwareとPivotalにより、顧客は好きなところにインスタンスを実装できる。モダン化、自動化され、必要な機能が全てが入ったプラットフォームを得られると、顧客のほとんどがオンプレミスデータセンターやマネージドサービスを使い続ける。
重要なことは、クラウドは目的ではなく、ITをする方法や手段ということだ。
--AIについて、議論が活発だ。(Tesla、SpaceXの)Elon Musk氏のように懐疑的な声もあれば、(Facebookの)Mark Zuckerberg氏のように楽観論もある。
Dell氏 ElonとMarkの議論に入るつもりはないが、私は一般的に楽観的な方を好む。AIについては、人間と機械の協力により素晴らしい結果を出す”最強のコンビ”だと思う。
世界は急速に変わっている。データの量は増えているし、コンピューティングパワーもすぐに手に入る。(AIのような)興味深いコンピュータサイエンスにより、これまでよりも高速に進化できる。同時に、顧客の多くはトランスフォーメーションのペースに圧倒されている。ついていくのに必死で、我々に助けを求めている。ロボットが人間社会を乗っ取るかではなく、(AIの活用により)競争優位を保てるか、そもそもの変化の速度についていけるかを気にしているようだ。
AI、マシンインテリジェンスの燃料はデータ。Dell Technologiesにはデータを保存し、保護する技術がある。デバイスも作っている。とても重要な存在だ。
Gelsinger氏 AIの進展にワクワクしている。実は、(前職のIntelで)30年前に素晴らしいAIマシンを作ろうなどと話していた。当時は夢のような話に見えたが、現実のものになりつつある。
当時との違いは、データとコンピューティングだ。アルゴリズムはそれほど大きく変わっていない。将来、エッジがパワフルになり5Gネットワークが登場すると、もっと加速する。遠い先ではなく、ほんの数年後だ。コネクテッドデバイスの数そのものも爆発的に増えている。これらセンサーやマシンが自動化され、インテリジェンスが入る。その背後にあるのがAIだ。
機械学習を利用して自社の製品体験を改善できるのかーー。全ての企業が考えていることだ。我々の製品にも今後、もっとインテリジェンスを加えていく。私はこの業界に30年以上いるが、これまではウォーミングアップだと思っている。これからもっと面白い時代になるだろう。