流通EDIにチャットボットを適用--大阪などで実証実験

ZDNET Japan Staff

2017-10-31 13:58

 セゾン情報システムズは10月31日、同社のクラウド型EDIサービスにチャットボットを適用する実証実験の結果を発表した。取引状況の把握などで成果を確認したとしている。

 クラウド型EDIサービスは約6000社が利用。セゾン情報は、専用のコールセンターで問い合わせ対応している。実証実験では、L is Bが開発する業務向けチャットツールをベースに開発した自動応答のチャットボットをEDIサービスに適用。大阪府や京都府、奈良県などでスーパーマーケットを展開する近商ストア(大阪府松原市)と共同で9月13~27日に行った。

 セゾン情報によれば、コールセンターで対応する問い合わせの約4割が「発注データの件数確認」「発注データ取得の方法確認」「ログイン失敗の対処法確認」などで占められている。実験では、近商ストアを本部とする取引先も参加。「発注データ件数確認」「アカウントロック解除」「一斉通知」のインターフェースを用意し、参加者がこれらの問い合わせをインターフェース経由でした場合の効果を検証している。

実証実験で使ったEDI自動応答チャットボットのユーザーインターフェース画面''
実証実験で使ったEDI自動応答チャットボットのユーザーインターフェース画面

 その結果、発注データ件数をリアルタイムに把握できるようになり、アカウントロックの対応時間は従来の10~15分から2~3分程度に短くなった。セゾン情報もしくは近商ストアから取引先への一斉通知もすぐにできることが認められたとしている。参加企業からの評価は高く、緊急対応の改善や機能強化への要望もあった。

 セゾン情報はこの結果をもとに、2018年春をめどにEDIサービスへチャットボットの自動応答機能を実装することにしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]