--つまり、MuleSoftは教育をするような企業になっているということですか。
ある程度まではイエスです。今回のように、私がステージに上がって、聴衆にわが社の取り組みについて話すときには、確かに啓蒙の内容が含まれています。多くの人は、「解決に取り組んでいる問題がある」と言うとき、実際には「自分はこの厄介事を何とかしようとしているだけだ」と思っているはずです。
そこでわれわれは、痛み止めとビタミン剤の話だけをしています。今感じている痛みを解決する痛み止めはこれだが、体を強くするためのビタミン剤もあると説明します。
痛みに関しては、顧客が解決しようとしていることなので、簡単に受け入れてもらえます。しかしビタミン剤についてはかなりの啓蒙が必要であり、まだやるべきことがたくさん残っていると十分に理解しています。
--セキュリティはやるべき必要がある最重要課題ですか?
セキュリティは、単なるポーカーで最初にテーブルに置く掛け金のようなものです。セキュリティの基礎的な部分を決めなければ、ゲームに参加することさえできません。私がわが社のセキュリティに関する方針について話すときには、サービスのセキュリティを長期的に守るための一連の追加的な機能を、どのように提供しているかについて話すことにしています。
顧客はシステムの安全を今すぐに確保する必要がありますが、わが社はすべてのシステムの関係を把握できるという意味で、特別な位置を占めていると考えています。このため、異常検知を行い、「こちらのこのシステムはなぜクレジットカード情報を要求しているのか」といったことを伝えることができます。
あるシステムが単に「こちらは正しいパスワードを持っていて、ユーザーの誰かがクレジットカード情報を要求してるんだ」とだけ言っている場合に、われわれはネットワークの別の部分に「このシステムが情報を求めている」と伝える能力を持っています。その後どういう処理が行われるかは、システム次第です。このわが社の占める位置は、セキュリティの観点から見ると興味深い位置だと言えます。
--セキュリティ以外には、どのようなことを進めて行こうとしていますか。
セキュリティ、アナリティクス、使いやすさが、われわれが改善しようとしている3つの大きな分野です。わが社のテクノロジは、技術力の高いJava開発者だけでなく、あまりコーディングの経験がない人にも使えるものになっています。誰でも簡単に使えるようになります。われわれはこの水準をさらに下げて、より多くの人がテクノロジを使えるようにしたいと考えています。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。