関西エアポートは伊丹空港のサーバルームのインフラを全面刷新し、2017年4月から本格運用を開始した。シュナイダーエレクトリックが1月15日、発表した。
伊丹空港では、2020年夏を目標に空港ターミナルビルの全面リニューアルが計画され、それに伴ってサーバルームの強化が急務となっていた。特に無停電電源装置(UPS)の運用・管理では管理者の負担が大きく、新たなサーバルームでは電源設備を含めたITインフラ全体の一元管理やケーブル類の整理などメンテナンス作業の効率化を必要としていた。
関西エアポートは、2016年12月にシュナイダーエレクトリックのサーバールーム全体の再構築案を採用。三相モジュラー型UPS「Symmetra PX 2G」、サーバラック「NetShelter SX」、電源表示ディスプレイを備えたラックマウントPDU(ラックに搭載しサーバーなどに電力を供給する電源タップ)「Metered Rack-Mount PDU」、物理セキュリティ・環境監視ソリューション「NetBotz」、DCIMデータセンターインフラ管理ソフトウェア「StruxureWare Data Center Expert」などを導入。導入作業は3カ月で完了した。
「Symmetra PX 2G」は、高性能な三相電源バックアップ製品で、電源部やバッテリ、コントローラ部分がモジュール化されている。そのため設備を拡張する場合でも、段階的に必要な容量だけモジュールを追加することで出力容量とバックアップ時間の拡張が可能だ。
「Metered Rack-Mount PDU」は、電源表示ディスプレイを備えた電源タップで、電流値・電圧・電力・電力量などの監視や計測ができ、Webブラウザ上で使用状況を遠隔監視できる。「StruxureWare Data Center Expert」は、電力、冷却、セキュリティおよび環境をモニタリングする。リアルタイムモニタリング、ユーザー定義のレポートおよびグラフ、また即時の不具合通知とエスカレーションにより、インフラに関連する重大なイベントを迅速に調査、解決するのに役立つ。