データセンターの管理機器やソフトウェアを提供するシュナイダーエレクトリックは5月15日、2015年度のIT事業戦略を発表した。主力のエネルギー管理と自動化技術を生かしたデータセンター向けソリューション強化、無停電源装置の小型版をネットワーク機器や3Dプリンタ、POSなどこれまで手掛けていなかった製品と組み合わせて提供すること、複数のITユニットからなるコンバージドインフラストラクチャの提供することの3点に取り組むことを表明した。
シュナイダーエレクトリック 代表取締役副社長兼 IT事業本部バイスプレジデント 松崎耕介氏
IT事業を担当する代表取締役副社長兼IT事業本部バイスプレジデントの松崎耕介氏は「小型UPS(無停電電源装置)に新製品を投入し、新市場を開拓する。今回、空調管理を提供するNTTファシリティーズの空調制御システムとの連携製品を発表した。戦略的提携やパートナーシップをさらに拡充させていく」と話す。
また、従量課金制の新たな事業モデルを構築することにも触れた。
シュナイダーエレクトリックは、19世紀に誕生し、特に欧州で高い知名度と実績を持つ。特にIT事業は、買収したUPS大手のAPCが大きなシェアを持ち、データセンターを全体的に支援するエネルギー管理などのサービスを展開している。しかし、日本での事業展開の歴史が浅いことから、日本での社名、製品の認知度向上を目指し、事業活動を進める中、1月に松崎氏がIT事業部門のトップに就任。事業拡充を進めている。