IBMとSalesforceは米国時間1月19日、人工知能(AI)分野での戦略的提携の拡大を発表した。これによりデータ統合をさらに進め、ユーザー企業と顧客の間のやり取りを向上させる。
IBMは今回の提携拡大により、共同作業を目的としたSalesforceのドキュメントプラットフォーム「Quip」上で動作するアプリ「IBM Watson Quip Live Apps」を開発し、同プラットフォーム上で人工知能(AI)ツールを提供していくことになる。
Salesforceは2017年11月に、Quipドキュメントに直接埋め込み可能なカスタムアプリ群であるLive Appsを発表していた。IBMはQuipドキュメント内でWatsonプラットフォームを活用し、「機会のライフサイクル全体にわたって営業チームの効率を向上させる」という。
またWatsonと、Salesforceの「Service Cloud Einstein」が連携し、AIによるレコメンデーションを提供することで、ユーザー企業は顧客からの直近の電話やメッセージに基づいてパーソナライズしたやり取りを実現できるようにする。
さらに今回Salesforceは、IBMを推奨クラウドサービスプロバイダーに指定した。またIBMも、セールス分野とサービス分野における推奨顧客エンゲージメントプラットフォームとして「Salesforce」を指定した。
今回の提携拡大は、AIの活用によってユーザー企業がよりスマートな意思決定をより迅速に下せるようにすることを目的とした2017年3月の最初の提携に続くものだ。3月の提携は、Watsonからの新たな洞察を「Salesforce Intelligent Customer Success Platform」にもたらし、WatsonのさまざまなデータとSalesforce Einsteinが生成する顧客データからの洞察を組み合わせることを可能にするというもの。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。