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IoTの国内市場は2021年までに11兆円規模へ--MSがイベント開催

阿久津良和

2018-01-30 07:30

 日本マイクロソフトは1月25日、IoTの最前線を学ぶイベント「IoT in Action」を都内で開催した。基調講演に登壇したMicrosoft VP Devices & Solutions, Peter Han氏は「グローバルのIoT市場は2020年までに1.3兆ドル(約142兆円)まで拡大し、その94%はパートナーの皆さんが獲得できる」と語り、IoTビジネスが熱狂を帯びつつあると強調した。

 Han氏は約20年前から現在に至るまでたどってきたPC市場をなぞって、「同じことがIoT市場でも起きている」と述べた。PC市場が何十億ドルという規模まで拡大したように、IoT市場が変革しつつあるという。

 Microsoftは「インテリジェントクラウド」「インテリジェントエッジ」を自社の大望に掲げているが、既に身の回りのアンビエントデバイス(周辺環境から音声や動きを察知して応答するデバイス群)がわれわれの生活やビジネスを変えようとしている。シアトルから訪日したHan氏は自身の行動を次のように振り返った。


Microsoft VP Devices & Solutions, Peter Han氏

 「私はCortanaで前日に起床時間と搭乗時間を設定し、朝起きたときにはCortana対応スピーカーが1日のスケジュールを教えてくれた。空港に向かう前にガソリンスタンドに立ち寄ると、挿入したポイントカードやクレジットカードで、訪問頻度や給油量、決済情報で行動や振る舞いに沿ったサービスが提供される。空港に着くとネクタイを忘れた自分にデジタルサイネージ(電子広告板)が紳士服売り場の広告を映し出し、東京のホテルにスマートフォンで素早くチェックインすると、室内のミニバーから取り出したチョコレートやソーダの補充準備をバックエンドで行う。このように、あらゆる技術が顧客満足度の向上や業者の売り上げ向上につながる」と語り、あらゆる場面にビジネスシナリオが存在するからこそIoT市場は拡大し、「PC市場と同じことをIoTの世界でも作り出したい」(Han氏)とMicrosoftの姿勢を示した。

 2020年までにIoTによるエンドポイントは爆発的に増加し、その数は1時間に100万デバイスにおよぶ。同じく2020年にS&P 500へ名前を連ねる企業の創業年数は12年という数字を掲げ、「次々と若い企業が急成長している。時代の流れに合わせて変化しなければ廃業を迎えるしかないが、流れに乗れば繁栄につながる」(Han氏)という。

 さらに2025年には、これまでPCで行っていた作業がクラウドに移行し、「(クラウドやスマートフォンの存在が)相乗効果を生み出す」(Han氏)と各社の調査結果を引用しながら、IoTデバイスが生み出す世界を披露した。そのIoT市場規模だが、グローバルは2020年までに1.3兆ドル(約142兆円)まで拡大する。

 「コネクティビティ(接続可能性)やハードウェア、サービス、ソフトウェアとIoTビジネスは多岐にわたるが、Microsoftがすべてを占有することはできない。すべての分野においてパートナーには好機となる。われわれはプラットフォームイネーブラーを目指し、皆さんはエコシステムで新たなビジネスの創造や海外への進出を目指してほしい」(Han氏)と聴講者に投げ掛けた。

 また、Han氏はIoTビジネスの顧客事例として、BoeingやASOS、ローソンやコマツの事例を披露した。「航空機などを開発するボーイングは旅客機各所にセンサを搭載し、リアルタイムに情報を収集している。顧客となる日本航空や全日本空輸などは予兆保全でダウンタイムを大幅に短縮し、自社の収益と顧客の利益を改善した。英国の若者向けEC(電子商取引)サイトを運営するASOSは顧客の関心・注目に敏感なショッピングカート技術を導入することで、購入率12~15%向上させている。ローソンもICタグの導入やERP(統合基幹業務システム)と連携した欠品補充など多角的な買い物体験の改善に取り組み、コマツは建設現場のあらゆる情報をITでつなぐ『スマートコンストラクション』でデジタルトランスフォーメーションを推進してきた」(Han氏)。

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